世界を知る元ビッグクラブ指導者が日本の高校を率いたら… 「ネガティブな言葉が一切ない」指導とは?

相生学院高校サッカー部監督 ジェリー・ペイトン氏インタビュー【後編】 ジェリー・ペイトン――元アイルランド代表でユーロやワールドカップに出場し、GKコーチとしてもアーセン・ヴェンゲル指揮下のアーセナルで15年間もGKコーチを務めた。そんな人物が現在、日本の高体連チームの指揮を執っている。いったい彼は、高校生にどのような指導をしているのだろうか。 取材・文●加部 究(スポーツライター) ――◆――◆―― 相生学院サッカー部は、ジェリー・ペイトンを監督に迎えて数日後に練習試合を行なった。対戦相手は関西社会人の強豪チーム。さすがにパワーの差は歴然として1本目は、1-3でリードを奪われた。 ところがペイトンは言った。 「全然悪い試合じゃない。これは勝てるよ」 2本目が始まる前に、いくつかの修正ポイントを告げて選手を送り出すと、試合展開は一変した。2点差を跳ね返し

高校サッカー部監督
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なぜアーセナルで世界トップクラスのGKを育てたアイルランド人指導者は、日本の高校で監督を引き受けたのか?

相生学院高校サッカー部監督 ジェリー・ペイトン氏インタビュー【前編】 淡路島で不思議な邂逅があった。 相生学院サッカー部監督のズドラブコ・ゼムノビッチと総監督の上船利徳は、終えたばかりのトレーニングを振り返りながら海辺の砂浜を歩いていた。そこで190センチを超えるゼムノビッチと同じくらい長身の外国人を見かけた。 実はゼムノビッチは、前日伊弉諾(いざなぎ)神宮でも彼を見かけていた。「声をかけてみようよ」と上船に促され挨拶をしてみると、途端に両者の話は弾んでいく。長身のふたりは、サッカーで繋がり清水エスパルスで仕事をしたといいう共通項もあった。ゼムノビッチは、かつてクラブに天皇杯をもたらし、淡路島で遭遇したジェリー・ペイトンは2年間GKコーチを務め、現在は長男が同クラブのアカデミーでプレーしていた。 ペイトンは、GKとして20年間近くイングランドのトップリーグでプレ

アーセナル
高校サッカー監督
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野辺地西・三上晃監督「ボールを奪ってからどう展開して攻撃していくかという部分の質を上げていかなければいけない」

高校サッカー界屈指の強豪のひとつに挙げられる青森山田。ここ数年、そんなチームと、つねに県大会決勝で対戦し、接戦を繰り広げているのが八戸学院野辺地西高校だ。令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)青森予選決勝でも青森山田と対戦。前半途中まで0-0の接戦を演じるも、失点後に崩れてしまった。決勝戦終了後、野辺地西の三上晃監督に決勝の振り返りや今後の課題などについて話をうかがった。 ーー前半の入りからしばらくは良かったと思うのですが試合を振り返ってみていかがだったでしょうか? 1点目のPKまでは良かったと思うんですけれど。もっともっと鍛え直して、もう一回選手権に向けてしっかりやっていきたいと思います。 ーー点を取りたかったですね そうなんですよね。点を取りたいです。ボールを奪ってからの攻撃の部分が課題ですよね。ボールを奪ってから、どう展開して攻撃していくかという部分の質を上げ

野辺地西
三上晃監督
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【総体予選】北海道の2枠が確定! 土曜日に開催される関東7会場の「準決勝カード」を全紹介!

明日は東京と神奈川で計4つの代表校が決まる 6月18日、令和3年度・全国高校総体(インターハイ)は男子サッカーの北海道予選が開催され、新たに2枠が確定した。 準決勝第1試合で対峙したのは札幌大谷と帯広北。拮抗した攻防戦は1-0で前者がモノにし、2大会ぶりの出場切符をゲットした。続く第2試合は旭川実が東海大札幌と対戦し、2-0の快勝を飾っている。本大会行きを決めた両雄は14時半キックオフの決勝戦で、第1代表の座を争う。 明日19日は東京(2枠)と神奈川(2枠)で出場校決定戦の準決勝が行なわれる。東京予選の対戦カードは帝京vs堀越と、駿台学園vs実践学園。帝京が10年ぶりの、駿台学園が初めての出場を狙う。準々決勝で桐光学園、日大藤沢、桐蔭学園が姿を消した神奈川予選は、近年のなかではフレッシュな顔合わせとなった。こちらは東海大相模vs横浜創英、相洋vs湘南工大附の2カードが組

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インターハイ
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強豪高校サッカー部監督、法人設立しキャリア支援 栃木

高校サッカーの強豪校として知られる私立矢板中央高校(栃木県矢板市)サッカー部監督の教諭が、自ら一般社団法人を設立し、部員の寮を建設したほか、スポーツ選手の引退後の就職(セカンドキャリア)を支援している。チームを強くするために部員を自宅に住まわせる熱血監督はいるが、借金を背負ってまで寮を建設するのは珍しい。サラリーマンとしての〝一線〟を越える決意をしたのは、スポーツを通じて地域を活性化したいという思いだった。 部員に安心できる寮を この教諭は高橋健二さん(53)。平成6年、同校の採用試験に合格し、サッカー部の監督となった。就任当時、十数人しか部員がおらず県内でも無名だったサッカー部を強豪校に育て上げ、全国高校サッカー選手権大会で3位を4度という実績を残した。現在は部員約180人の大所帯。「サッカーを通じて社会で生きる力を身につけさせたい」という高橋さんの育成には定評があり、全国から選

高校サッカー
高校サッカー監督
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「プリンスリーグ復帰に向けて頑張っていきたい」近大附・山田稔監督インタビュー

インターハイ大阪予選、粘り強い戦いぶりで準々決勝では金光大阪を破り久しぶりの4強に入った近大附。準決勝阪南大高戦後に山田稔監督にお話を伺った。 ーーまず今日の試合を振り返ってみていかがだったでしょうか? やっぱりファーストチャンスでポストに当ててしまったところ。決定力で差が出てしまったかなと思います。先取点が勝負を左右するという事と最後の5分10分というのは大事だとずって言ってきたので、2失点目が凄くもったいなかったかなと思います。その辺りが勝負所でしたね。1失点で我慢できていれば最後追い付いて、相手の足が止まってきたところで延長も含めて決めたかったんですけど、やっぱりアタッキングサードの精度の差が出たかなと思います。 ーー今大会を振り返ってもらってもいいですか? コロナで練習が1時間しかできなかったりとか、レギュラーしか練習ができないとか、試合がないクラブは部活動が出来な

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【加入情報】興國FW永長鷹虎がJ内定掴む!2022年高校年代のサッカープレーヤー内定者一覧

6月16日、川崎フロンターレは、興國(大阪)所属のFW永長鷹虎が2022年シーズンより加⼊することが内定したことを発表した。16日までの高校年代の2022年シーズンJ加入内定者は以下の通り。 【高体連】▽大成GKバーンズ・アントン(→町田ゼルビア) ▽帝京大可児MF鈴木淳之介(→湘南ベルマーレ) ▽興國FW永長鷹虎(→川崎フロンターレ) 【Jクラブユース】▽浦和レッドダイヤモンズユースDF工藤孝太(→浦和レッズ)

川崎フロンターレ
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J複数クラブも注目した逸材が家長昭博の後継者に? 王者・川崎に入団内定した興國高の左利きアタッカーはいかなる選手か

興國・内野監督は「歴代のアタッカーでも一番」とテクニックを評価 「プロに行きたいという気持ちはずっと思っていたけど、まさか本当になれるとは思わなかった」 そう口にするのは、16日に来季から川崎フロンターレに入団されることが発表された興國高のMF永長鷹虎(3年)だ。本人が驚くのも無理はない。これまでに世代別代表の経験はなく、中学時代も地区選抜止まり。全国大会への出場経験もないため、無名の存在と言っても過言ではない。昨年からチームでスタメンを務めるものの、本領を発揮し始めたのは今年に入ってから。他の注目選手に比べて遅れをとったが、10チーム近くのJクラブが興味を示した左利きのアタッカーだ。 武器は数多くのJリーガーを輩出してきた内野智章監督が「歴代のアタッカーでも一番」と一目置くテクニックを活かしたドリブルだ。 「ドリブルばっかりやっていた」という中学までに身につけた柔

家長昭博
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習志野・金子大助監督「どのチームが相手でもウチはチャレンジャー。一戦一戦をていねいに戦う」

インターハイで全国制覇1回、選手権で全国制覇2回など、輝かしい成績を誇る名門・習志野サッカー部。令和3年度全国高校サッカーインターハイ千葉県予選の準々決勝で市立船橋を1-0で下し、2018年以来のインターハイ出場に一歩前進した。準々決勝の試合後にチームを率いる金子大助監督に話をうかがった。] ーーまず今日の試合を振り返っていただけますでしょうか? 試合前からタフなゲームになるとは思っていましたので、それは覚悟をしていました。そも中で、選手たちには「相手のストロング(を考える)よりも、ウチのストロングでいこう!」という話をしていました。 ウチのストロングというと長短を織り交ぜた ポゼッションであったり、ウチの良さで思い切ってやろうということを考えていました。 ーー前半を無失点で乗り越えたことも大きかったのではないでしょうか? そうですね、前半を無失点で抑えられたのはすごく

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Jクラブ&大学へ優秀な指導者を多数輩出! 名門・清水東高の教え“勝澤イズム” 「サッカーは格闘技」

それぞれの立場で活躍する清水東OBたち。心温まる関係性のふたりも… 左から、大木監督(元京都など)、栗田監督(明治大)、長谷川監督(FC東京)、相馬監督(鹿島)、堀池監督(順天堂大)。(C)SOCCER DIGEST 高校サッカー界の名門のひとつ、清水東(静岡県)をルーツにする指導者は少なくない。いや、むしろその多さに思わずうなってしまうのではないか。 FC東京の長谷川健太監督や鹿島アントラーズの相馬直樹監督がそうで、順天堂大の堀池巧監督や明治大の栗田大輔監督も清水東OBだ。かつてヴァンフォーレ甲府や京都サンガF.C.などで指揮を執り、ショートパスを駆使する独自のスタイルで上位陣を脅かした大木武監督の名も忘れてはいけないだろう。今年、還暦を迎えるが、現在はJ3のロアッソ熊本で監督を務めている。 同期の長谷川監督と堀池監督は高校時代、大榎克己氏(現・清水エスパルス強化部)

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