〈秀岳館だけではない高校サッカー強豪校と抑圧問題〉“監督の独裁”から選手主体になったチームは何をどう変革したのか

秀岳館高校の件で再び暗い影を落とす「部活における暴力・抑圧」問題。これについて長年現場を取材しているサッカーライターが、高校サッカー取材を通して得た知見を配信します(#1、#2も)。 中学生の進路選択のために、高校サッカー部OBから情報を集めて公開している「Foot luck」というWEBサイトがある。秀岳館高校卒業生の口コミは1名のみだが、それでも十分に同校の事情は伝わって来る。 「パワハラというか、指導者が偉そうにして選手に恐怖心を与えています。のびのびとサッカーを楽しめませんでした」 後進へのメッセージは次の通りだ。 「寮での生活や学校は、色々ひどいです。同じ熊本なら他の学校でサッカーをする方が最終的には幸せかと思います」 上意下達で染まった部活の環境は、どこも似ている。ある選手権優勝経験校で、Jアカデミーから入学した選手がその後の日常生活にも支障をきたす酷い故障

高校サッカー
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190cm、俊足、川崎Fと日体大柏で磨いた技術力…FWオウイエ・ウイリアムが進化続けて大ブレイクへ

[5.8 関東高校大会千葉県予選準決勝 暁星国際高 1-3 日体大柏高] 柏や仙台のDFとして活躍した経歴を持つ日体大柏高・根引謙介監督が、「色々な可能性を持っている選手だと思う。どんどん良くなっている」と期待する大器だ。 FWオウイエ・ウイリアム(3年=川崎フロンターレU-15出身)は、190cmの高さと跳躍力、そして「チームで3番目に入ると思う。(50m走で)6秒前半は出ると思います」というスピードの持ち主。その身体に加え、「中学がフロンターレでずっと止める・蹴るをやってきて、ここ(日体大柏)でも身についたという感じです」という技術力がその可能性をさらに引き上げている。 この日は随所で「止める」力を発揮。一見難しく映る浮き球をピタリと止め、味方に繋いでいた。前半14分には左CKからヘディングシュートを放ち、同25分にはワンツーで一気にPAへ。そして、後半立ち上がりには柔らか

日体大柏高
高校サッカー
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バイエルンなど欧州4クラブに練習参加した神村学園FW福田師王、「毎日壁にぶつかっている」

獲得に名乗りを挙げるJクラブは、実に9チーム。Jクラブのスカウトからは、富山一高から鹿島アントラーズに加入する際に、13チームが獲得に動いた元日本代表FW柳沢敦氏以来の争奪戦との声も聞こえる。それほどの注目を浴びているのが、神村学園高(鹿児島)のU-19日本代表候補FW福田師王(3年=神村学園中出身)だ。 U-21日本代表DFチェイス・アンリが、尚志高からJリーグを経由せずにシュツットガルト(ドイツ)へ渡ったように、日本の高校生に対するヨーロッパからの注目度が高まっている。福田に興味を示す海外のチームも出てきており、3月半ばから4月半ばに掛けて、バイエルン(ドイツ)を皮切りにドイツとオランダの計4クラブに練習参加を経験した。 本人は海外への練習参加について「自分はまだまだ。自分は下手くそだと実感したので、もっと頑張ります」と述べるに留まったが、今後は海外チームを含め、争奪戦の激しさ

福田師王
高校サッカー
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鹿島アントラーズつくばジュニアが全国小学生選抜サッカー大会初優勝! 高部JFCは堂々の準V

[5.5 JA全農杯決勝 高部JFC 0-2 鹿島つくばジュニア 日産ス] JA全農杯全国小学生選抜サッカー大会(チビリンピック2022)は5日、日産スタジアムで決勝を行った。高部JFC(静岡県/東海2)と鹿島アントラーズつくばジュニア(茨城県/関東1)が日本一をかけて激突。鹿島つくばジュニアが2-0で勝利をおさめ、初優勝を果たした。 同大会は北海道から九州まで9地区で予選を戦い、勝ち抜いた16チームで全国大会を開催。毎年、こどもの日の5月5日を最終日とし、3日間で行われる。決勝トーナメントには予選リーグ上位2チームが進出。決勝戦は8人制の36分(12分×3ピリオド)に加え、同点の場合は延長戦、それでも勝敗がつかない場合にはPK戦で勝者を決める。 勢いのある攻撃で準決勝・横浜F・マリノスプライマリー(神奈川県/関東2)戦を2-1で勝利した高部JFCと、PK戦の末、柏レイソルU-

全国小学生選抜サッカー大会
JA全農杯
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「青森山田戦は衝撃だった」選手権決勝で味わった“最大の屈辱”をバネに…大津の新主将・小林俊瑛が新たな決意「自分が期待に応えないと」

「本当に何もさせてもらえなかった」 0-4の完敗を喫した選手権の決勝から約4か月。大津の小林(9番)はその悔しさと向き合いながら、新たな歩みを進めている。写真:松尾祐希 高校サッカー選手権の決勝から約4か月。昨冬の大舞台を知る大津のFW小林俊瑛(3年)は悔しさを噛み締めながら、試行錯誤を続けている。 谷口彰悟(川崎)や植田直通(ニーム)など、多くの選手を日本代表に育て上げた平岡和徳総監督から期待をかけられ、1年次からトップチームで出場機会を得てきた。昨年はレギュラーに定着。191センチのサイズを生かした空中戦の強さを武器にゴールを重ね、世代別代表に招集されるまでに成長を遂げた。 同年冬の選手権でも2得点をマーク。しかし、青森山田との決勝では何もさせてもらえなかった。 チームとして放ったシュートは0本。0−4で敗れた一戦は、今でも鮮明に覚えている。 「自分にとって

青森山田
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「体罰パワハラはブラジルであり得ない」「野蛮なことが日本で…」“秀岳館問題”をサッカー王国から斬る《当地ではセクハラ多発》

秀岳館高校サッカー部の件で再び暗い影を落とす「部活における暴力」問題。体育会系部活動の取材経験者、そして“暴力と無縁”というブラジルの育成年代について、現地在住ライターの視点で見た記事を配信します(全2回/#1も) 1986年末にサンパウロへ渡って以来、当初はいちファンとして、その後はジャーナリストとして、ブラジルのフットボールを眺めてきた。 この間、育成年代やプロを問わず、指導者や年長者から選手への体罰・パワハラ・しごきなどの事実を目にしたり、噂を聞いたり、あるいは報道に接したことは一度もない。 現在、日本では秀岳館高校サッカー部のコーチによる部員への暴行事件が世間を賑わしている。 日本よりはるかにフットボール人口が多いブラジルで、なぜ同様の問題が全く(あるいはほとんど)起こらないのか。 いくつかの理由が考えられる。 指導者だろうが先輩だろうが“暴行は犯罪”

高校サッカー
スポーツと暴力
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「体罰を容認=83%」12年前に桑田真澄が取ったアンケートの衝撃結果… 秀岳館サッカー部に痛感する“部活と暴力の認識改善”

2013年、東大野球部にコーチする桑田真澄さん。早大大学院在籍当時、部活の「体罰」についてのアンケートを取っていた 秀岳館高校サッカー部の件で再び暗い影を落とす「部活における暴力」問題。体育会系部活動の取材経験者、そして“暴力と無縁”というブラジルの育成年代について、現地在住ライターの視点で見た記事を配信します(全2回/#2も) 秀岳館高校サッカー部で起こった暴力事件について、事件の真相が明るみに出るとともに様々な声が上がっている。これまで取材した内容をもとに「スポーツと暴力」について記しておきたい。 数年前、多くの高校部活の取材をしており、野球だけでなくバレーボールやバスケットボール、ハンドボール、陸上などでインターハイに何度も出場した学校の指導者に話を聞いた。 「今は時代が違うからそういう指導はしない」 そうした指導者の何人かは問わず語りに「手は出してない

スポーツと暴力
高校サッカー
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複数のJ1クラブが興味を示す逸材! “頭脳的&エレガント”流経大柏の都築駿太を覚えておいて損はない

3つのポジションで効果的なプレーを披露 近年でも特に相当な戦力を誇っていると言っていい流経大柏。その中で一際目が行く選手がいる。 右サイドハーフ、右サイドバックに君臨するMF都築駿太は、常に飄々(ひょうひょう)とした表情でプレーしながらも、時折予想の上を行く発想豊かでテクニカルなプレーを見せつける。それでいてフィジカルレベルも高く、球際の勝負では強度の高いプレーでイーブンボールをものにするだけではなく、逆に相手の力を利用した頭脳的かつエレガントな身のこなしで局面を打開する。 今年、U-17日本高校選抜に選ばれると、左サイドバックとして新境地を開いた。驚異的なアップダウンと球際の強さ、柔軟なラストプレーの選択、パスとシュートの正確性でかなり目立つ活躍を見せたのだ。 「カットインから右足のシュートもできたし、縦に行くこともできた。左での可能性を見出すことができたので、そこは自分

流経大柏
J1
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赤嶺さんがサッカースクール開校 5月、児童にファジでの経験伝授

サッカーJ2ファジアーノ岡山で2016~20年にプレーし、昨年現役を引退した赤嶺真吾さん(38)が5月、岡山市で小学生を対象にしたサッカースクールを開校する。J1、J2通算出場428試合で88点をマークした元ストライカーは「自らの経験を岡山の子どもたちに伝えていきたい」と意気込む。 那覇市出身の赤嶺さんは16年、ファジアーノの主軸としてクラブ初のJ1昇格プレーオフ(PO)進出に貢献。PO準決勝の松本戦では後半ロスタイムに決勝点を挙げた。J1では計3季2桁ゴールを記録し、日本代表候補にも名を連ねた。 現在は岡山市在住で「お世話になった岡山に恩返しを」とスクールの立ち上げを決めた。「選手としてしっかりとした土台を築いてあげたい」との思いから小学生を指導することにした。 「赤嶺フットボールスクール」と名付け、5月13日に六番川水の公園体育館(同市)でスタートする。3、4年▽5、6年▽

赤嶺真吾
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秀岳館高サッカー部、上級生が暴行か 入部控えた中学生の保護者、警察に被害届

熊本県八代市の秀岳館高男子サッカー部で今年3月、入学・入部を控えて部の寮に入った県外出身の中学3年の男子生徒が2年生部員(現3年生)から殴られたとして、生徒の保護者が暴行容疑で八代署に被害届を出したことが26日、分かった。生徒は3月中に退寮したが、別の高校に進学できない状況が続いている。 関係者によると、生徒は入寮して数日後の3月下旬、寮の食堂で、夕飯用として決められた1人当たりのご飯800グラムを器につぎ分けていたところ、2年生部員の1人からいきなり「調子に乗るな」と言われ、後頭部や背中を殴られた。さらに「殺すぞ」とも罵倒された。 この暴行などをきっかけに生徒は帰省。保護者が署に被害届を出し、4月5日付で受理された。署は任意で調べているという。 秀岳館高によると、サッカー部から事実関係の報告を受け、殴った部員を自宅謹慎にしている。 生徒はスポーツ推薦で入学予定だったが、入

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