TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。「モニフラZ議会」では、Z世代の論客が“スポーツ教育”の在り方について議論しました。
◆成長期の小学生に全国大会は必要か?
今年3月、全日本柔道連盟が毎夏開催していた小学生の全国大会の廃止を決定。4月には日本スポーツ協会がスポーツ少年団の全国大会を将来的な中止も視野に見直しを行う方針を示しました。その背景にあるのは「行き過ぎた勝利至上主義」。不適切な指導や子どもの成長への悪影響が指摘されています。
まずはキャスターの堀潤が「大会があるから勝利至上主義になるのか」、さらには「指導者や参加している子どもたち、親御さんにとって“勝つ”ということの意味、逆に“負け”が何を意味しているのかを丁寧に見ていかないといけない」と案じます。
食文化研究家で株式会社食の会 代表取締役の長内あや愛さんは、この問題の背後には「“本人の思い”と“スポーツのルール”と“至上主義の周りの環境”の3つに分かれていると思う」と言います。そして、小学生は成長期ということもあり体重などの制限が設けられる大会は開催反対。制限がないものは「目標のためにも廃止する必要はないのでは」と主張。
生理への理解を広げる団体「#みんなの生理」共同代表の谷口歩実さんは、中学から大学時代まで剣道一筋。中高生のときとは異なり、大学では大きな大会を目指すことがなくなったときに「初めて剣道が面白いと思えた」と振り返り、「上に行くことがモチベーションになることもあるが、もっと本質的な、やっていて楽しい、成長したいという思いがあったのは大会がないときだった」と実感を語ります。
一方、慶應ビジネススクール2年(MBA)の池田颯さんは「体育とスポーツ」の違いからこの問題に言及。「そもそも日本は規律を重んじる“体育”的な要素が強かったが、それが“スポーツ”、つまり大会とかではなく、自己研鑽したり、みんなでやっていくためにあるものになった」と語り、その上で「考えるべきはスポーツをやる意義と大会の持つ意味。大会に優勝することが目的ではなく、スポーツで己の限界を超えていくための手段としてあるのが大会。それを混同している」と指摘。そして、大会開催の賛否については、小学生は反対。それ以降は段階的な開催を望みます。
◆アスリートは大会に否定的、一方で子どもたちは…
では、プロのアスリートはどう考えているのか。室伏スポーツ庁長官は「早い段階から全国大会をやる意義があるのか。無理やり体重を増やしたり、減らしたりすることは成長期にあってはならない」、ラグビー元日本代表の五郎丸歩さんも「小さい頃から全国で一番になることの大切さを感じない。勝つことで変わることも大いにあるだろうが、それだけをみて進んでいる。子どもを取り巻く環境があるのが事実」と否定的な意見を表明しています。
当事者となる子どもは、「自分の実力がわからないので大会はあったほうがいい」(中1・バスケ部)。「大会がなくなると続けていいのか揺らぐ」(中1・バスケ部)。「目標が立てられる意味であったほうがいい」(中1・ラグビー部)。「大会で勝つのも嬉しい。なくなるのは悲しい」(中1・サッカー部)。「大会はみんなに見てもらえる場所。なくなるとモチベーションが下がる」(中1・吹奏楽部)と賛成意見が数多く見られましたが、子どもを持つ親からは「子どものうちは無理してしまうので(全国大会の廃止は)理解できる」、「親として無理させたくはないが、頑張っているのに無理にやめさせることはしたくない」と複雑な胸中が垣間見えました。
こうした意見を踏まえ、長内さんは「成長に応じたルールづくりを!」と訴えます。そして、子どもたちは大会を必要としている声もあることから「制度としてどんな大会であっても参加する子どもたちにデメリットがないようにし、スポーツ教育者が大会の意義を考えるべき」とも。
堀は、過去にいじめに関する取材をした際、加害者側がスポーツ大会で好成績を収めている子どもで、被害者側の親御さんが学校にいじめを訴えても蔑ろにされたことを聞かされ「何のための大会の栄誉なのか。完全に大人の思惑が働いている。大人たちの問題」と言い、「大人がいろいろな問題を解決することによって、子どもたちの実力発揮の場所をもっと整備してあげられれば。そういう意味ではここで一度仕切り直すのはいいと思う」とこの機会に改めて検討することを希望します。
◆監督や親、大人が制度・環境の改善を!
静岡理工科大学の富田寿人教授は「結果だけを求める指導者や大人によって、不適切な指導、暴力・暴言などが起こることがスポーツの現場では多く見られる」と現状を解説。そして、「勝つために努力をするのは大事なことであり、競い合いのなかにスポーツの楽しさの本質があると思われるが、結果だけが全てではない」と明言。負けたとしても誉めるべき点は多数あり、成長に繋がるため、大人は結果だけではなく「過程を評価すべき」と注意を促します。そして、大会は都道府県レベルにすること、複数のコーチで指導も多様化することが必要と話していました。
専門家の意見を聞き、堀は「勝利の意味を考えるよりも、一般的に負けとされることにいかに価値があるのかを指導者や周りの大人が考える。そして、子どもたちと一緒に勝ち負けについてディスカッションする機会が必要」と改善点を提示。
池田さんは「親や監督は子どものためにやっていると思っているが、それが子どものためになっていない」と力説。なぜなら、監督や親が子どもの頃に大会で好成績を収め、その経験を良しとしているが、今は時代が変化しているから。「今や成功や失敗という概念は昔と違うのに、(自分に)成功体験があるからやってしまう。水を飲まずに部活をやることがよかったとか、そういう人がいる」と非難していましたが、「ただ、そうした人はなかなか変わらない。だから、大会の仕組みを変えるなどしなければならない」とも。
また、谷口さんは子どもたちの“勝ち負け”論争は「ジェンダーの問題にも深く絡んでいると感じる」と言います。というのも、谷口さん曰く、女子のスポーツ競技がテレビなどで中継されないのは筋力的に劣っている、面白くない、国際大会で勝てないといったことなどと結び付けられがちで、「勝利(の概念)などを問い直すことでジェンダーの問題にも切り込めるのでは」と期待を寄せます。
総じて、Z議会を代表して長内さんが提言を発表。それは“大会の意義の再確認”、“成長に応じたルールの制定”、“スポーツ教育者への教育”の3つ。「大会ではなくスポーツを楽しむ、そこからどう成長するかも含め、小学生がよりよくスポーツできるように制度や環境を整える必要がある」と訴えます。
堀からは、スポーツ教育者への教育について「誰が教育するのか?」という質問が。これに長内さんは「本人たちが経験すること。スポーツをずっとやってきた人が良い教育ができるかといえばそうではないと思うので」と返答。
続いて池田さんは「これは相当難しい案件」と本音を吐露。今のスポーツ界は大会で結果を出した人が上の立場にいることに触れ「彼らが自分の成功を否定することを言えるのか」と疑問視しつつ、「かといって、結果を出していない人が上にいけるシステムではないので構造的に難しい」と眉を潜めると、長内さんは「やはり制度を作るのが大事。勝ちだけが全てじゃないということを作る上で、教育者が『勝ちだけが全てじゃない』と言うこと、どちらの意見も必要」と論じていました。
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■代表決定日一覧 ▽北海道・東北北海道予選:11月12日青森県予選:11月5日岩手県予選:11月5日宮城県予選:11月5日秋田県予選:10月21日山形県予選:10月21日福島県予選:11月5日 ▽関東茨城県予選:11月12日栃木県予選:11月11日群馬県予選:11月12日埼玉県予選:11月14日千葉県予選:11月11日東京都A予選:11月11日東京都B予選:11月11日神奈川県予選:11月12日山梨県予選:11月11日 ▽北信越・東海長野県予選:11月11日新潟県予選:11月12日富山県予選:11月11日石川県予選:11月5日福井県予選:11月5日静岡県予選:11月11日愛知県予選:11月11日岐阜県予選:11月11日三重県予選:11月11日 ▽関西滋賀県予選:11月11日京都府予選:11月12日大阪府予選:11月11日兵庫県予選:11月12日奈良県予選:11月12日和歌山県...
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鹿児島城西のMF芹生は、身体の使い方が上手く、パスセンスも高い司令塔だ。写真:松尾祐希 今年のチームは攻撃陣にタレントが揃う “半端ない”FW大迫勇也(神戸)を擁して選手権で準優勝を果たしてから15年。鹿児島城西が虎視眈々と復権の機会を狙っている。 鹿児島の高校サッカーと言えば――。2000年代の前半までMF遠藤保仁(磐田)やMF松井大輔(YS横浜)らを輩出した鹿児島実がその名を轟かせた。 近年は神村学園が躍進し、昨年度は福田師王(ボルシアMG)やMF大迫塁(C大阪)を擁してベスト4まで勝ち上がったのは記憶に新しい。インターハイは6年連続、冬の選手権も昨年度まで6年連続で出場しており、今季から2種年代最高峰のU-18プレミアリーグ高円宮杯に参戦するまでになっている。 一方で鹿児島城西は前述の通り、2008年度の選手権で日本一にあと一歩まで迫り、以降も神村学園と切磋琢磨し...
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