京都橘、帝京、武南などが予選ベスト4で敗退
県決勝で逆転勝ちを収め、25連覇を達成した青森山田。三冠制覇にまた一歩近づいた。写真:田邉里矢子
11月7日、第100回全国高校サッカー選手権の都道府県予選が各地で開催され、新たに青森山田(青森)、専大北上(岩手)、尚志(福島)、帝京長岡(新潟)、星稜(石川)、丸岡(福井)、三重(三重)、滝川二(兵庫)、高知(高知)、神村学園(鹿児島)の10チームが本大会行きを決めた。
全国の地区予選は今週末にピークを迎え、11月13・14日の両日に26会場でファイナルが実施される。日曜日にはその準決勝が開催され、喜怒哀楽が激しく交錯した。
やはり最大の注目は、千葉決勝の顔合わせだろう。準決勝の第1試合でまず流経大柏が専大松戸をPK戦の末にかろうじて下すと、第2試合では市立船橋の攻撃陣が爆発し、白井を6-1で粉砕した。ともに苦しい試合をモノにしながら、両横綱が決勝に駒を進めている。一方、東京B決勝は大成vs関東一のカードに決定。12年ぶりの選手権帰還を目ざした帝京は、大成の前に0-1の惜敗を喫した。
埼玉では武南vs西武台、立教新座vs浦和南の準決勝2試合が行なわれ、西武台と浦和南が14日の決勝へと歩を進めた。全国有数の激戦区である大阪は阪南大高と履正社が出場切符を懸けて雌雄を決する。京都の準決勝では、強豪・京都橘が涙を呑んだ。準決勝で京都共栄に0-1と後塵を拝し、勝利した京都共栄は東山との頂上決戦に臨む。
そのほかの注目どころでは、愛知決勝の名古屋vs中部大一、和歌山決勝の近大和歌山vs初芝橋本、広島決勝の瀬戸内vs広島皆実、長崎決勝の創成館vs長崎総科大附、熊本決勝の大津vs秀岳館といった好カードが実現している。
11月7日現在で本大会出場を決めているのは20校。本大会の抽選会は15日に実施され、23日の群馬決勝、12月5日の茨城決勝を経て全出場48校が出揃う。第100回の節目を迎える本大会は12月28日に開幕し、1月10日に決勝が行なわれる。8年ぶりに新装なった国立競技場が使用され、開会式/開幕戦、準決勝、そして決勝の舞台となるのも注目だ。
出場決定校&各都道府県予選・決勝スケジュール一覧はこちら!
第100回全国高校サッカー選手権大会
<出場決定校&各都道府県予選の決勝スケジュール一覧>
【北海道・東北】
★北海道
北海(2年ぶり11回目)
★青 森
青森山田(25年連続27回目)
★岩 手
専大北上(2年ぶり2回目)
★宮 城
仙台育英(5年連続36回目)
★秋 田
秋田商(2年ぶり46回目)
★山 形
羽黒(3年ぶり8回目)
★福 島
尚志(2年ぶり12回目)
【関東】
★茨 城
12月5日(日) 決勝
★栃 木
11月13日(土) 決勝/矢板中央vs佐野日大
★群 馬
11月23日(火・祝) 決勝
★千 葉
11月14日(日) 決勝/市立船橋vs流経大柏
★埼 玉
11月14日(日) 決勝/西武台vs浦和南
★東京A
11月13日(土) 決勝/國學院久我山vs堀越
★東京B
11月13日(土) 決勝/大成vs関東一
★神奈川
11月13日(土) 決勝/桐光学園vs相洋
★山 梨
山梨学院(2年連続8回目)
【北信越】
★新 潟
帝京長岡(4年連続9回目)
★富 山
富山一(7年連続32回目)
★石 川
星稜(2年連続30回目)
★福 井
丸岡(4年連続32回目)
★長 野
市立長野(初出場)
【東海】
★岐 阜
11月13日(土) 決勝/帝京大可児vs中京
★静 岡
11月13日(土) 決勝/静岡学園vs藤枝東
★愛 知
11月14日(日) 決勝/名古屋vs中部大一
★三 重
三重(4年ぶり2回目)
【関西】
★滋 賀
11月13日(土) 決勝/草津東vs綾羽
★京 都
11月13日(土) 決勝/東山vs京都共栄
★大 阪
11月13日(土) 決勝/阪南大高vs履正社
★兵 庫
滝川二(4年ぶり21回目)
★奈 良
11月14日(日) 決勝/奈良育英vs五條
★和歌山
11月13日(土) 決勝/近大和歌山vs初芝橋本
【中国】
★鳥 取
米子北(12年連続17回目)
★島 根
11月13日(土) 決勝/立正大淞南vs大社
★岡 山
岡山学芸館(2年ぶり4回目)
★広 島
11月14日(日) 決勝/瀬戸内vs広島皆実
★山 口
11月14日(日) 決勝/高川学園vs宇部工
【四国】
★香 川
11月13日(土) 決勝/高松商vs大手前高松
★徳 島
11月13日(土) 決勝/徳島市立vs徳島商
★愛 媛
11月13日(土) 決勝/帝京五vs今治東
★高 知
高知(2年ぶり17回目)
【九州】
★福 岡
11月14日(日) 決勝/東福岡vs飯塚
★佐 賀
11月13日(土) 決勝/佐賀東vs佐賀商
★長 崎
11月14日(日) 決勝/創成館vs長崎総科大附
★熊 本
11月13日(土) 決勝/大津vs秀岳館
★大 分
11月14日(日) 決勝/大分工vs中津東
★宮 崎
宮崎日大(2年連続2回目)
★鹿児島
神村学園(5年連続9回目)
★沖 縄
11月13日(土) 決勝/西原vs宜野湾
※日程は変更になる場合があります。
構成●編集部
森田記者が推薦するMF長田叶羽(ガンバ大阪ユース、3年) 7月22日に開幕する夏のクラブユースチーム日本一を懸けた戦い、第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目プレーヤーを大特集!「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第1回は関西の高校生を中心に各カテゴリーを精力的に取材する森田将義記者による11名です。 森田記者「すでにトップチームに欠かせない戦力になりつつある広島ユースのMF中島洋太朗。6月の新潟戦でJ1デビューを果たした鹿島ユースのFW徳田誉。高3ながらもこの夏、海外に渡る熊本のFW道脇豊。今年はアカデミー出身の若い選手の飛躍が目を惹きますが、クラブユース選手権(U-18)には彼らに続く可能性を秘めた選手がまだまだ存在します。今回は夏の祭典を機にブレークを果たしてくれると期待し、見た試合でのインパクトが...
[4.14 プレミアリーグWEST第2節 静岡学園高 0-3 神戸U-18 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド(人工芝)] 相手が素晴らしいチームなのはわかっている。間違いなく攻撃的に来るであろうことも、容易に想像が付く。だからこそ、自分たちも引くつもりなんて毛頭ない。アグレッシブに打ち合って、その上で勝ち切ってやる。クリムゾンレッドの若武者たちは、勇敢な決意をハッキリと携えていたのだ。 「本当にこのリーグは難しいリーグなので、正直勝ててホッとしています。それも『こういうサッカーをしようよ』ということを、自分たちがある程度しっかり出した上で結果も付いてきたので、そこが凄く喜ばしいかなと思っています」(神戸U-18・安部雄大監督)。 真っ向からぶつかって3発を叩き込み、2試合目で掴んだ初白星。14日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024 WEST第2...
[10.12 国体少年男子1回戦 東京都 1-1(PK4-2)鹿児島県 OSAKO YUYA stadium] 東京都が“決勝戦”と位置づけていた一戦を突破した。対戦した鹿児島県はともにU-16日本代表のMF福島和毅(神村学園高1年)やFW大石脩斗(鹿児島城西高1年)を擁し、地元国体のために準備してきた注目チーム。この日は、800人の観衆が地元チームを後押ししていた。 だが、石川創人監督(東京農大一高)が「僕らは『ここが決勝戦だ』と言ってチームを作ってきた」という東京都が、強敵を上回る。技術力の高い選手の多い鹿児島県に対し、MF仲山獅恩(東京Vユース、1年)とMF鈴木楓(FC東京U-18、1年)中心にコミュニケーションを取って準備してきた守備で対抗。相手にバックパスを選択させたり、奪い取る回数を増やしていく。 鹿児島県の巧さの前に迫力のあるショートカウンターへ持ち込む回数は少な...
※2023年10月12日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽市立船橋FW郡司璃来(→清水エスパルス) ▽桐光学園MF齋藤俊輔(→水戸ホーリーホック) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド...
10番・長のゴールを称えるチームメイトたち。昌平は尚志を相手に逆転負けを喫した。写真:河野正 村松コーチが監督代行として指揮 埼玉・昌平高校サッカー部を全国屈指の強豪へ育て上げた藤島崇之監督が10月3日付で退任し、新体制に移行して最初の公式戦、高円宮杯JFA U-18プレミアリーグEASTが7日に行なわれ、昌平は尚志(福島)に1-2で逆転負けし、3連敗を喫した。村松明人コーチが監督代行として指揮を執った。 今季プレミアリーグに昇格したチーム同士の対戦。4-2-3-1の昌平は前半6分あたりからペースを握り出し、ボランチの土谷飛雅とトップ下の長準喜(ともに3年)を経由してリズミカルな攻撃を展開。13分、MF大谷湊斗(2年)が右から鋭く切れ込んでからの最終パスが尚志DFに当たり、そのこぼれ球を長が蹴り込んで先制した。 前節まで6試合連続無失点の尚志の堅陣をこじ開けたことで、昌平...
■代表決定日一覧 ▽北海道・東北北海道予選:11月12日青森県予選:11月5日岩手県予選:11月5日宮城県予選:11月5日秋田県予選:10月21日山形県予選:10月21日福島県予選:11月5日 ▽関東茨城県予選:11月12日栃木県予選:11月11日群馬県予選:11月12日埼玉県予選:11月14日千葉県予選:11月11日東京都A予選:11月11日東京都B予選:11月11日神奈川県予選:11月12日山梨県予選:11月11日 ▽北信越・東海長野県予選:11月11日新潟県予選:11月12日富山県予選:11月11日石川県予選:11月5日福井県予選:11月5日静岡県予選:11月11日愛知県予選:11月11日岐阜県予選:11月11日三重県予選:11月11日 ▽関西滋賀県予選:11月11日京都府予選:11月12日大阪府予選:11月11日兵庫県予選:11月12日奈良県予選:11月12日和歌山県...
※2023年10月5日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド千葉)▽FC東京U-18MF佐藤龍之介(→FC東京)GK小林将天(→FC東京)▽東京ヴェルディ...
高校サッカーの強豪、昌平高(埼玉)の藤島崇之監督が退任することが分かった。習志野高(千葉)、順天堂大出身の藤島監督は、07年に昌平の監督に就任。当時無名の私立校を短期間で3度のインターハイ3位、全国高校選手権8強、“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグEAST昇格など、全国有数の強豪校へ成長させた。 判断力、技術力の質の高い選手たちが繰り出す攻撃的なサッカーが話題となり、また、12年に創設した育成組織、FC LAVIDAとの中高一貫6年指導によって、選手育成でも注目される高校に。現在、7年連続でJリーガーを輩出中で、U-22日本代表FW小見洋太(新潟)やU-17日本代表MF山口豪太(1年)ら多数の年代別日本代表選手も育てている。また、藤島監督は日本高校選抜やU-18日本代表のコーチも務めた。 昌平は近年、男子サッカー部の活躍に続く形で他の運動部も相次いで全国大会出場を果たしてい...
※2023年10月2日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド千葉)▽FC東京U-18MF佐藤龍之介(→FC東京)GK小林将天(→FC東京)▽湘南ベルマーレ...
鹿児島城西のMF芹生は、身体の使い方が上手く、パスセンスも高い司令塔だ。写真:松尾祐希 今年のチームは攻撃陣にタレントが揃う “半端ない”FW大迫勇也(神戸)を擁して選手権で準優勝を果たしてから15年。鹿児島城西が虎視眈々と復権の機会を狙っている。 鹿児島の高校サッカーと言えば――。2000年代の前半までMF遠藤保仁(磐田)やMF松井大輔(YS横浜)らを輩出した鹿児島実がその名を轟かせた。 近年は神村学園が躍進し、昨年度は福田師王(ボルシアMG)やMF大迫塁(C大阪)を擁してベスト4まで勝ち上がったのは記憶に新しい。インターハイは6年連続、冬の選手権も昨年度まで6年連続で出場しており、今季から2種年代最高峰のU-18プレミアリーグ高円宮杯に参戦するまでになっている。 一方で鹿児島城西は前述の通り、2008年度の選手権で日本一にあと一歩まで迫り、以降も神村学園と切磋琢磨し...
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