高1でプロデビューを飾った橋本は独特の間合いとリズムを奏でる
ベルギー1部のユニオン・サン=ジロワーズに所属する三笘薫が持ち前のドリブルテクニックを活かし躍動中だ。11節のセラン戦でハットトリックを達成すると、翌節のオイペン戦でもPKを獲得し、さらに決勝点の起点となる活躍で、一躍注目を浴びる存在となっている。
さらなる快進撃の予感も漂う三笘だが、国内でも若きドリブラーたちが様々なカテゴリーで眩い輝きを放っている。本稿ではサッカージャーナリストの安藤隆人氏に、プロ1年目と大学・高校年代プレーヤーを対象に、近い将来にブレイク必至と言える11人の逸材ドリブラーをセレクトしてもらった。
――◆――◆――
■プロ1年目の逸材ドリブラー
藤井智也(サンフレッチェ広島)
とにかく速い。スピードに乗ればグングン加速をしていく。彼のドリブルは長距離を一気に運べることが魅力で、カウンターの際には大きな武器となる。スピード系ドリブラーは一度そのスピードを止められると次のアクションの質が下がることがあるが、藤井はスピードを止める能力も非常に高く、止まってから再び爆発的な加速ができる高性能のエンジンを持つ。何度も仕掛けられた相手DFは、ボディーブローのようにダメージを重ねていくはずだ。
相良竜之介(サガン鳥栖)
ボールを受ける身体の向き、スピードアップするタイミングや仕掛けるタイミングが抜群で、ボールを正確にコントロールしながらドリブルコースを辿っていくことができる。ボールを奪われた後の回収力も彼の持ち味で、ドリブルを仕掛けるからには失敗に終わっても責任をとるといった強い意志を感じるのは魅力的に映る。カットインからのシュートも強烈だ。
橋本陸斗(東京V)
現在高校1年で、昨年は中3ながらトップチームの練習に参加。今年は高1でプロデビューを飾るなど、育成王国・ヴェルディが新たに世に出したドリブラーだ。左利きで独特の間合いとリズムを奏でるドリブルは、緩急の付け方が非常にうまい。細かいスピードダウンとアップを繰り返すことで、相手のバランスを崩してから背後を取っていく。まだまだこれからの選手だからこそ、そのドリブルをどこまで進化させるのかが楽しみだ。
静岡学園で選手権優勝を経験したドリブラーは大学サッカーでブレイク!
■大学サッカーの逸材ドリブラー
西堂久俊(早稲田大3年/FC東京内定)
一瞬でギアを上げ加速するスピードと精度の高い左足のキック、そして179cmのサイズも持ち合わせる大型ドリブラー。試合の流れで右サイドと左サイドを自由に行き来できるのは、右足のキック精度も高く、ドリブルの際には両足で難なくボールコントロールができるから。どのエリアからでもスピード豊かで、強度の高いドリブルを繰り出すことができるのは魅力だ。
浅倉 廉(拓殖大2年)
静岡学園で選手権優勝を経験したドリブラーは、昨年拓殖大で大ブレイク。相手の重心の逆をとったり、視線のやりとりで相手をコントロールするなど、駆け引きで上回るドリブルはかなりの威力を発揮する。どちらかというと突破のドリブルというより、シュートエリアへボールを運んで決定的なパスを出すタイプだが、今年はフィニッシャーとしての意識を持ち始めている。
荒木駿太(駒澤大4年/サガン鳥栖内定)
ちょっと異質なドリブラーと言ってもいいだろうか。武器はずば抜けたスピードなのだが、コース取りが非常に巧みで、サイドからのドリブルだけではなく、中央からもガンガン仕掛けられるのが特徴的だ。一方で守備力が非常に高く、永井謙佑のように前線からの高速プレスを仕掛けることもできるため、相手の持ち方や相手ボランチの動きなども視野に入れながらプレスに行き、奪った瞬間にも仕掛けられる。シュートセンスも抜群で、インフロント、アウトサイドなどを駆使して、多彩なコースに打てる逸材だ。
田中宏武(立正大4年/北海道コンサドーレ札幌内定)
縦突破であれば他を寄せ付けないくらいの切れ味を持っている。右利きだが、左足を長年鍛えてきたことで、左右両サイドでもカットインからのシュートをチラつかせながら、鋭い縦突破ができる。札幌はプロ2年目である金子拓郎、小柏剛と個で仕掛けられる選手が多くいるが、そこに別のアクセントを加えられる存在となるだけの力を持っている。
青森山田は右からの高速アタックに注目!
■高校サッカーの逸材ドリブラー
古川陽介(静岡学園高3年/ジュビロ磐田内定)
テクニックに秀でた『これぞ静岡学園の10番』と言うべき選手だ。これまで10番を背負った旗手怜央、松村優太といったドリブラーとは異なり、多彩なフェイントで時間を止められるドリブラーと表現すべきだろうか。切り返しを得意とし、キレとテンポで相手を手玉にとって翻弄するプレーは、見ている者をワクワクさせてくれる。プロの舞台でもそれが披露できるかに注目したい。
藤森颯太(青森山田高3年)
前への強度が高い青森山田において、右からの高速アタックは大きな武器になっている。瞬間的なスピードに長け、縦、斜めと鋭角な仕掛けを見せてサイドを突破していく。ドリブルをしながらも中の状況をしっかりと把握しており、マイナスのクロス、ライナーのクロス、そしてファーサイドに落とすクロスと多彩なクロスでチャンスメイクできるアタッカー。引き出しが多い選手だ。
五十嵐太陽(川崎フロンターレU-18・3年/トップ昇格)
とにかくターンが巧い。縦へガンガン仕掛けるというより、方向転換で相手をいなしたり、スペースを作り出して侵入していく。それゆえにスペースに入ってからの選択肢も多く、パスでテンポを作ったり、さらに突破を仕掛けたりと、状況に応じたプレーができる。フィニッシュの技術にも長けており、アタッキングサードへ侵入していく中でGKの位置をよく見ており、狙いすましたシュートでゴールを決められる選手だ。
川谷 凪(静岡学園3年/清水エスパルス内定)
当初編集部からは10人選んでほしいと言われていたが、どうしても彼を入れたかった。今年の静岡学園は古川と川谷の両サイドアタッカーが強烈で、ブラジルのストリートサッカーのようなドリブルを見せる古川に対し、川谷は直線的かつ柔軟性も兼ね備えている。少ないボールタッチでぐんぐん加速して突破していくと、深い位置では急にボールタッチが細かくなり、相手のタイミングをずらして交わしていく。エリアによって使い分けている変化に相手は翻弄される。ぜひ古川とともに注目してほしいドリブラーだ。
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
森田記者が推薦するMF長田叶羽(ガンバ大阪ユース、3年) 7月22日に開幕する夏のクラブユースチーム日本一を懸けた戦い、第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目プレーヤーを大特集!「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第1回は関西の高校生を中心に各カテゴリーを精力的に取材する森田将義記者による11名です。 森田記者「すでにトップチームに欠かせない戦力になりつつある広島ユースのMF中島洋太朗。6月の新潟戦でJ1デビューを果たした鹿島ユースのFW徳田誉。高3ながらもこの夏、海外に渡る熊本のFW道脇豊。今年はアカデミー出身の若い選手の飛躍が目を惹きますが、クラブユース選手権(U-18)には彼らに続く可能性を秘めた選手がまだまだ存在します。今回は夏の祭典を機にブレークを果たしてくれると期待し、見た試合でのインパクトが...
[4.14 プレミアリーグWEST第2節 静岡学園高 0-3 神戸U-18 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド(人工芝)] 相手が素晴らしいチームなのはわかっている。間違いなく攻撃的に来るであろうことも、容易に想像が付く。だからこそ、自分たちも引くつもりなんて毛頭ない。アグレッシブに打ち合って、その上で勝ち切ってやる。クリムゾンレッドの若武者たちは、勇敢な決意をハッキリと携えていたのだ。 「本当にこのリーグは難しいリーグなので、正直勝ててホッとしています。それも『こういうサッカーをしようよ』ということを、自分たちがある程度しっかり出した上で結果も付いてきたので、そこが凄く喜ばしいかなと思っています」(神戸U-18・安部雄大監督)。 真っ向からぶつかって3発を叩き込み、2試合目で掴んだ初白星。14日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024 WEST第2...
[10.12 国体少年男子1回戦 東京都 1-1(PK4-2)鹿児島県 OSAKO YUYA stadium] 東京都が“決勝戦”と位置づけていた一戦を突破した。対戦した鹿児島県はともにU-16日本代表のMF福島和毅(神村学園高1年)やFW大石脩斗(鹿児島城西高1年)を擁し、地元国体のために準備してきた注目チーム。この日は、800人の観衆が地元チームを後押ししていた。 だが、石川創人監督(東京農大一高)が「僕らは『ここが決勝戦だ』と言ってチームを作ってきた」という東京都が、強敵を上回る。技術力の高い選手の多い鹿児島県に対し、MF仲山獅恩(東京Vユース、1年)とMF鈴木楓(FC東京U-18、1年)中心にコミュニケーションを取って準備してきた守備で対抗。相手にバックパスを選択させたり、奪い取る回数を増やしていく。 鹿児島県の巧さの前に迫力のあるショートカウンターへ持ち込む回数は少な...
※2023年10月12日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽市立船橋FW郡司璃来(→清水エスパルス) ▽桐光学園MF齋藤俊輔(→水戸ホーリーホック) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド...
10番・長のゴールを称えるチームメイトたち。昌平は尚志を相手に逆転負けを喫した。写真:河野正 村松コーチが監督代行として指揮 埼玉・昌平高校サッカー部を全国屈指の強豪へ育て上げた藤島崇之監督が10月3日付で退任し、新体制に移行して最初の公式戦、高円宮杯JFA U-18プレミアリーグEASTが7日に行なわれ、昌平は尚志(福島)に1-2で逆転負けし、3連敗を喫した。村松明人コーチが監督代行として指揮を執った。 今季プレミアリーグに昇格したチーム同士の対戦。4-2-3-1の昌平は前半6分あたりからペースを握り出し、ボランチの土谷飛雅とトップ下の長準喜(ともに3年)を経由してリズミカルな攻撃を展開。13分、MF大谷湊斗(2年)が右から鋭く切れ込んでからの最終パスが尚志DFに当たり、そのこぼれ球を長が蹴り込んで先制した。 前節まで6試合連続無失点の尚志の堅陣をこじ開けたことで、昌平...
■代表決定日一覧 ▽北海道・東北北海道予選:11月12日青森県予選:11月5日岩手県予選:11月5日宮城県予選:11月5日秋田県予選:10月21日山形県予選:10月21日福島県予選:11月5日 ▽関東茨城県予選:11月12日栃木県予選:11月11日群馬県予選:11月12日埼玉県予選:11月14日千葉県予選:11月11日東京都A予選:11月11日東京都B予選:11月11日神奈川県予選:11月12日山梨県予選:11月11日 ▽北信越・東海長野県予選:11月11日新潟県予選:11月12日富山県予選:11月11日石川県予選:11月5日福井県予選:11月5日静岡県予選:11月11日愛知県予選:11月11日岐阜県予選:11月11日三重県予選:11月11日 ▽関西滋賀県予選:11月11日京都府予選:11月12日大阪府予選:11月11日兵庫県予選:11月12日奈良県予選:11月12日和歌山県...
※2023年10月5日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド千葉)▽FC東京U-18MF佐藤龍之介(→FC東京)GK小林将天(→FC東京)▽東京ヴェルディ...
高校サッカーの強豪、昌平高(埼玉)の藤島崇之監督が退任することが分かった。習志野高(千葉)、順天堂大出身の藤島監督は、07年に昌平の監督に就任。当時無名の私立校を短期間で3度のインターハイ3位、全国高校選手権8強、“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグEAST昇格など、全国有数の強豪校へ成長させた。 判断力、技術力の質の高い選手たちが繰り出す攻撃的なサッカーが話題となり、また、12年に創設した育成組織、FC LAVIDAとの中高一貫6年指導によって、選手育成でも注目される高校に。現在、7年連続でJリーガーを輩出中で、U-22日本代表FW小見洋太(新潟)やU-17日本代表MF山口豪太(1年)ら多数の年代別日本代表選手も育てている。また、藤島監督は日本高校選抜やU-18日本代表のコーチも務めた。 昌平は近年、男子サッカー部の活躍に続く形で他の運動部も相次いで全国大会出場を果たしてい...
※2023年10月2日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド千葉)▽FC東京U-18MF佐藤龍之介(→FC東京)GK小林将天(→FC東京)▽湘南ベルマーレ...
鹿児島城西のMF芹生は、身体の使い方が上手く、パスセンスも高い司令塔だ。写真:松尾祐希 今年のチームは攻撃陣にタレントが揃う “半端ない”FW大迫勇也(神戸)を擁して選手権で準優勝を果たしてから15年。鹿児島城西が虎視眈々と復権の機会を狙っている。 鹿児島の高校サッカーと言えば――。2000年代の前半までMF遠藤保仁(磐田)やMF松井大輔(YS横浜)らを輩出した鹿児島実がその名を轟かせた。 近年は神村学園が躍進し、昨年度は福田師王(ボルシアMG)やMF大迫塁(C大阪)を擁してベスト4まで勝ち上がったのは記憶に新しい。インターハイは6年連続、冬の選手権も昨年度まで6年連続で出場しており、今季から2種年代最高峰のU-18プレミアリーグ高円宮杯に参戦するまでになっている。 一方で鹿児島城西は前述の通り、2008年度の選手権で日本一にあと一歩まで迫り、以降も神村学園と切磋琢磨し...
- 1 ブライトン&ホーヴ・アルビオン VS アーセナル 予想、対戦成績、最新情報2024/1/5
- 2 クリスタル・パレス VS チェルシー 予想、対戦成績、最新情報2024/1/5
- 3 トッテナム・ホットスパーFC VS ニューカッスル・ユナイテッド 予想、対戦成績、最新情報2024/1/4
- 4 OGCニース VS スタッド・レンヌ 予想、対戦成績、最新情報2024/1/4
- 5 LOSCリール・メトロポール VS FCナント 予想、対戦成績、最新情報2024/1/5
- 6 トッテナム・ホットスパーFC VS リヴァプール 予想、対戦成績、最新情報2024/1/9
- 7 マンチェスター・シティ VS ウェストハム・ユナイテッド 予想、対戦成績、最新情報2024/1/5
- 8 マッカーサーFC VS アデレード・ユナイテッドFC 予想、対戦成績、最新情報2024/1/6
- 9 フラム VS ワトフォード 予想、対戦成績、最新情報2024/1/10
- 10 ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFC VS ノッティンガム・フォレストFC 予想、対戦成績、最新情報2024/1/7