人生初の年代別代表合宿でアピールに成功! 遅咲きのアタッカー、J1川崎内定・永長鷹虎の成長曲線に期待感!
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初めて挑んだ代表合宿で“らしさ”を見せる

 

 

 チームメイトの名前こそ知っていても、かつて一緒に戦った選手はほとんどいない。永長鷹虎は人生で初の代表活動へ臨んだ。

 

「トレーニングでは自分の良さをあまり出せなくて、試合では出さないといけない」

 

 練習でうまくいかなかった以上は、自分の特徴を試合で示すしかなかった。

 

 右サイドでボールを持つと、ペナルティエリアの角に向かってボールを運ぶ。DFがふたり掛かりで奪いに来たが、この男にはゴールまでのルートがわずかに見えていた。ボールをうまく横にずらし、迷わず左足を振り抜く。放たれたボールは敵の間を縫い、逆サイドのネットに吸い込まれた。

 

 まさに挨拶代わりの一発。遅咲きのレフティが代表定着に向け、得意の左足でアピールに成功した。

 

 18歳の伸び盛りアタッカーは、初めて挑んだU-18日本代表候補合宿でも、物怖じせずに“らしさ”を見せた。8月26日に行なわれたいわきFC(JFL)とのトレーニングマッチ(45分×2本)に後半頭から出場すると、緩急をつけたドリブルとイマジネーション溢れるパスで存在感を示す。

 

 右サイドハーフを持ち場としながらも、最前線に入った中村仁郎(G大阪ユース)と状況に応じてポジションを変更。好連係から幾度となくチャンスを作り、押し込まれていた前半の流れを断ち切るプレーを見せた。

 

 冒頭で触れたゴールが生まれたのは61分。「仁郎から良いパスがもらえて、初めは角度がなかったけど、ちょっとドリブルで左にずらしてシュートコースが作れた」と永長が言うように、中村のお膳立てを受け、フィジカルで勝る相手の間をすり抜ける。右斜め45度からコントロールショットで、自分の良さが詰まったゴールを決めた。

 

 興國のエースを務める永長は、来季からJ1王者である川崎フロンターレへの入団が決まっている逸材だ。高校1年生まで全国的に無名で、興國に進学するまでは県トレセンに選ばれた経験すらなかった。

 

 しかし、高校1年次に一気に身体が成長。入学当初は160センチに満たなかった身長もいまでは170センチに迫る。身体の成長が進んだことで、元々自信がなかった足の速さもアップ。一気にスピードがつき、左足のボールコントロールと創造性に富んだプレーがより生きるようになっていた。

 

 また、課題だった守備面やオフ・ザ・ボールの動きも改善。1学年上の先輩・樺山諒乃介(現・モンテディオ山形)から学び、スプリント回数が大幅に上がって攻守で貢献できるようになった。

 

「フィジカル面やスピードは圧倒的に周りが上だった」

 

 本格的にJクラブから注目されるようになったのも高校3年に進級する前。フィジカルが完成する時期を考えれば、成長がさらに今後加速する可能性を持っている。

 

 ラガーマンだった父親は172センチで、3人の兄も全員170センチ半ば。永長もまだまだ身長を伸ばしたとしても不思議ではない。フィジカルの強化もようやく始めた段階で、本人も身体作りに余念がなく、授業の合間と就寝前にプラスアルファで食事を摂り、1日5食でサイズアップに励んでいる。

 

「フィジカル面やスピードは周りが圧倒的に上だった。それでもフリーでボールを持てたら代表でも通用するし、細かいテクニックは負けていない」(永長)

 

 そうした積み重ねが身を結び、結果を出せるようになってきた。ただ、課題が無かったわけではない。いわきFC戦の2日後に行なわれた仙台大戦(45分×3本/1△1)は、ボールに触る回数が少なく、消える時間も少なくなかった。ドリブルで相手を外してもフィニッシュまで持ち込めなかった点も含め、強度の高い相手に対して自分のプレーが常に発揮できるようになれば、さらに上のステージも目指せる。

 

 初代表で爪痕を残したのは間違いない。「高体連では味わえないプレスの速さや、ユース勢のパスの速さを肌で実感した」とは永長の言葉。今回の活動で得た経験を持ち帰り、もっと強くなって代表のピッチに帰ってくる。

 

取材・文●松尾祐希(フリーライター)

 

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