九州の育成軍団・大津の“新たな才能”
昨年は新型コロナウイルスの影響で、さまざまな公式大会が延期や中止となるなど、高校生にとっては厳しすぎる一年となった。だが2021年、夏の風物詩が2年ぶりに復活する。全国各地のチームや選手たちは目下、8月14日に開幕予定のインターハイへ向けた戦いをスタートさせている。
将来有望な選手たちがひしめく高校年代で、スターダムを駆け上がりそうな注目プレーヤーは誰か。ここではプロ内定を決めているキラ星から、春先からの上昇株や知られざる好タレント、さらには期待のルーキーまで、編集部が厳選した300人の『逸材』を紹介する。最後となる今回は九州編だ。
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※実績の表記は下記の通り。
U-00=年代別日本代表(2021年実績)、高校選抜=日本高校選抜、国体=国民体育大会出場メンバー(16歳以下の県選抜/2019年実績)
【九州】
No.256
MF
大渕来珠
東福岡/3年/167センチ
プレースタイル:チャンスメーカー
昨年、C大阪U-18で先発も張っていたが、今年3月に地元・九州の強豪校へ“転校”。早速、スキルの高さを発揮している。左利きと間違えられるほど精度の高い左と利き足の右の両足を自在に操り、ゴールを生み出す。
No.257
MF
森田大智
大津/3年/168センチ
プレースタイル:司令塔
実績:U-18候補、国体
九州の育成軍団・大津の新たな才能。1年時のプレミア開幕戦で先発デビューした小柄なアタッカーは、たくましさを増して技術と判断力、ハードワークで違いを生み出す。「プレーで頑張ること」でチームを勝利へ導く。
No.258
FW
吉田晃盛
九州国際大付/3年/174センチ
プレースタイル:ザ・ストライカー
気持ちの強さとゴールへの執着心を感じさせるプレーで前へ出て行くストライカー。技術力、得点感覚に秀で、勝負を決めるゴールを奪い取る。選手権予選決勝でのPK失敗、九州新人大会の早期敗退の悔しさを糧にさらに上へ。
神村学園の2年生コンビを要チェック!
No.259
MF
吉田陣平
佐賀東/3年/173センチ
プレースタイル:チャンスメーカー
実績:高校選抜、国体
九州新人大会で異彩を放ったプレーメーカー。スペースへ運ぶドリブルとスルーパス、そしてシュートでチームを決勝へ導いた。日本高校選抜でも活躍し、全国トップレベルであることを証明した技巧派はプロ入りに挑戦。
No.260
GK
緒方 要
国見/3年/185センチ
プレースタイル:守備的GK
実績:U-18候補
新人戦で伝統校に14年ぶりとなる九州タイトルをもたらした立役者だ。GK歴は中学からだが、ハイボールやシュートへの対応がハイレベルで安定。チームに安心感をもたらしていた。「準備から怠らずに」インハイ予選へ。
No.261
FW
葭岡遥来
日章学園/3年/173センチ
プレースタイル:チャンスメーカー
50メートル走5秒9の快足を活かしたドリブルと「ギリギリ」の局面で通すパス、高い決定力も印象的な万能型プレーヤー。1年時はボランチとして奮闘し、選手権16強。プロ入りを目指し、攻守両面で躍動感ある動きを続ける。
No.262
MF
大迫 塁
神村学園/2年/174センチ
プレースタイル:司令塔
実績:U-17候補、国体
年代別日本代表の中軸を担うレフティー。判断が非常に速く、2つ3つ先を見据えて正確にボールを動かし、ここぞの場面でスルーパスを通す。昨年の自身初の選手権は悔しい大会に。今年は違いを見せつけて日本一を勝ち取る。
No.263
FW
福田師王
神村学園/2年/173センチ
プレースタイル:ザ・ストライカー
実績:U-17、U-18候補、高校選抜、国体
憧れのFW岡崎慎司(ウエスカ)のように、泥臭くゴールを奪い取る点取り屋。抜群の跳躍力と鋭い抜け出し、負けん気の強さを備え、スケール感大きなFWへ成長中だ。得点数の増加とともに何でもできるFWになることが目標。
九州編|その他の注目選手リストはこちら!
【その他の注目選手】
※表記は左からNo. 、ポジション、名前(所属/学年/身長)、タイプ、実績
264 GK 須田純弥(東福岡/2年/184センチ) ビッグセーバー U-17候補
265 GK 佐藤瑠星(大津/3年/191センチ) 守備的GK U-18候補
266 GK 永田健人(創成館/3年/185センチ) ビッグセーバー U-18候補
267 DF 段上直樹(東福岡/3年/184センチ) エアバトラー
268 DF 上本銀太(東海大福岡/3年/180センチ) エアバトラー
269 DF 宝納拓斗(佐賀東/2年/183センチ) 潰し役
270 DF 児玉勇翔(長崎総科大附/3年/178センチ) ディフェンスリーダー
271 DF 坂本 光(ルーテル学院/3年/183センチ) エアバトラー U-17候補、国体
272 DF 杉本 蓮(熊本国府/3年/181センチ) ディフェンスリーダー
273 DF カウアン・ライア・リマ(秀岳館/3年/181センチ) エアバトラー
274 DF 石川大翔(宮崎日大/2年/170センチ) クロッサー
275 DF 抜水昂太(神村学園/3年/171センチ) ダイナモ 国体
276 MF 北野真平(筑陽学園/2年/178センチ) チャンスメーカー
277 MF 前田龍之介(佐賀商/3年/180センチ) 司令塔
278 MF 北村一真(国見/2年/171センチ) 司令塔 U-17候補
279 MF 中村大翔(長崎日大/3年/170センチ) チャンスメーカー
280 MF 高田優磨(大分鶴崎/3年/171センチ) チャンスメーカー
281 MF 高原成都(日本文理大附/3年/170センチ) クロッサー
282 MF 前園陽人(大分/3年/168センチ) 司令塔
283 MF 幸 優成(鶴崎工/3年/171センチ) チャンスメーカー
284 MF 溝口飛和(大分西/3年/172センチ) 司令塔
285 MF 崎野隼人(鹿児島城西/3年/168センチ) 司令塔 国体
286 MF 川原琉翔(鹿児島城西/3年/167センチ) ダイナモ 国体
287 MF 守岡晃希(鹿児島実/3年/180センチ) チャンスメーカー
288 MF 田平健悟(鹿児島/3年/168センチ) チャンスメーカー
289 MF 森田光哉(那覇/3年/180センチ) 司令塔
290 MF 池原青海(西原/3年/164センチ) 司令塔
291 FW 小林俊瑛(大津/2年/191センチ) エアバトラー U-17候補
292 FW 石松 涼(九州国際大付/3年/175センチ) ザ・ストライカー
293 FW 合戸晴矢(福岡大附属わかば/2年/176センチ) ザ・ストライカー
294 FW 高尾流星(飯塚/3年/177センチ) ザ・ストライカー
295 FW 又吉耕太(龍谷/3年/180センチ) ザ・ストライカー
296 FW 佐藤颯之介(鵬翔/3年/173センチ) ラインブレーカー
297 FW 木脇蓮苑(日章学園/3年/166センチ) ラインブレーカー
298 FW 上薗慶次郎(加治木/3年/171センチ) ラインブレーカー 国体
299 FW 宇田健大(鳳凰/3年/165センチ) ラインブレーカー
300 FW 石川元尋(那覇西/3年/168センチ) ザ・ストライカー
取材・文●吉田太郎
森田記者が推薦するMF長田叶羽(ガンバ大阪ユース、3年) 7月22日に開幕する夏のクラブユースチーム日本一を懸けた戦い、第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目プレーヤーを大特集!「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第1回は関西の高校生を中心に各カテゴリーを精力的に取材する森田将義記者による11名です。 森田記者「すでにトップチームに欠かせない戦力になりつつある広島ユースのMF中島洋太朗。6月の新潟戦でJ1デビューを果たした鹿島ユースのFW徳田誉。高3ながらもこの夏、海外に渡る熊本のFW道脇豊。今年はアカデミー出身の若い選手の飛躍が目を惹きますが、クラブユース選手権(U-18)には彼らに続く可能性を秘めた選手がまだまだ存在します。今回は夏の祭典を機にブレークを果たしてくれると期待し、見た試合でのインパクトが...
[4.14 プレミアリーグWEST第2節 静岡学園高 0-3 神戸U-18 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド(人工芝)] 相手が素晴らしいチームなのはわかっている。間違いなく攻撃的に来るであろうことも、容易に想像が付く。だからこそ、自分たちも引くつもりなんて毛頭ない。アグレッシブに打ち合って、その上で勝ち切ってやる。クリムゾンレッドの若武者たちは、勇敢な決意をハッキリと携えていたのだ。 「本当にこのリーグは難しいリーグなので、正直勝ててホッとしています。それも『こういうサッカーをしようよ』ということを、自分たちがある程度しっかり出した上で結果も付いてきたので、そこが凄く喜ばしいかなと思っています」(神戸U-18・安部雄大監督)。 真っ向からぶつかって3発を叩き込み、2試合目で掴んだ初白星。14日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024 WEST第2...
[10.12 国体少年男子1回戦 東京都 1-1(PK4-2)鹿児島県 OSAKO YUYA stadium] 東京都が“決勝戦”と位置づけていた一戦を突破した。対戦した鹿児島県はともにU-16日本代表のMF福島和毅(神村学園高1年)やFW大石脩斗(鹿児島城西高1年)を擁し、地元国体のために準備してきた注目チーム。この日は、800人の観衆が地元チームを後押ししていた。 だが、石川創人監督(東京農大一高)が「僕らは『ここが決勝戦だ』と言ってチームを作ってきた」という東京都が、強敵を上回る。技術力の高い選手の多い鹿児島県に対し、MF仲山獅恩(東京Vユース、1年)とMF鈴木楓(FC東京U-18、1年)中心にコミュニケーションを取って準備してきた守備で対抗。相手にバックパスを選択させたり、奪い取る回数を増やしていく。 鹿児島県の巧さの前に迫力のあるショートカウンターへ持ち込む回数は少な...
※2023年10月12日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽市立船橋FW郡司璃来(→清水エスパルス) ▽桐光学園MF齋藤俊輔(→水戸ホーリーホック) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド...
10番・長のゴールを称えるチームメイトたち。昌平は尚志を相手に逆転負けを喫した。写真:河野正 村松コーチが監督代行として指揮 埼玉・昌平高校サッカー部を全国屈指の強豪へ育て上げた藤島崇之監督が10月3日付で退任し、新体制に移行して最初の公式戦、高円宮杯JFA U-18プレミアリーグEASTが7日に行なわれ、昌平は尚志(福島)に1-2で逆転負けし、3連敗を喫した。村松明人コーチが監督代行として指揮を執った。 今季プレミアリーグに昇格したチーム同士の対戦。4-2-3-1の昌平は前半6分あたりからペースを握り出し、ボランチの土谷飛雅とトップ下の長準喜(ともに3年)を経由してリズミカルな攻撃を展開。13分、MF大谷湊斗(2年)が右から鋭く切れ込んでからの最終パスが尚志DFに当たり、そのこぼれ球を長が蹴り込んで先制した。 前節まで6試合連続無失点の尚志の堅陣をこじ開けたことで、昌平...
■代表決定日一覧 ▽北海道・東北北海道予選:11月12日青森県予選:11月5日岩手県予選:11月5日宮城県予選:11月5日秋田県予選:10月21日山形県予選:10月21日福島県予選:11月5日 ▽関東茨城県予選:11月12日栃木県予選:11月11日群馬県予選:11月12日埼玉県予選:11月14日千葉県予選:11月11日東京都A予選:11月11日東京都B予選:11月11日神奈川県予選:11月12日山梨県予選:11月11日 ▽北信越・東海長野県予選:11月11日新潟県予選:11月12日富山県予選:11月11日石川県予選:11月5日福井県予選:11月5日静岡県予選:11月11日愛知県予選:11月11日岐阜県予選:11月11日三重県予選:11月11日 ▽関西滋賀県予選:11月11日京都府予選:11月12日大阪府予選:11月11日兵庫県予選:11月12日奈良県予選:11月12日和歌山県...
※2023年10月5日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド千葉)▽FC東京U-18MF佐藤龍之介(→FC東京)GK小林将天(→FC東京)▽東京ヴェルディ...
高校サッカーの強豪、昌平高(埼玉)の藤島崇之監督が退任することが分かった。習志野高(千葉)、順天堂大出身の藤島監督は、07年に昌平の監督に就任。当時無名の私立校を短期間で3度のインターハイ3位、全国高校選手権8強、“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグEAST昇格など、全国有数の強豪校へ成長させた。 判断力、技術力の質の高い選手たちが繰り出す攻撃的なサッカーが話題となり、また、12年に創設した育成組織、FC LAVIDAとの中高一貫6年指導によって、選手育成でも注目される高校に。現在、7年連続でJリーガーを輩出中で、U-22日本代表FW小見洋太(新潟)やU-17日本代表MF山口豪太(1年)ら多数の年代別日本代表選手も育てている。また、藤島監督は日本高校選抜やU-18日本代表のコーチも務めた。 昌平は近年、男子サッカー部の活躍に続く形で他の運動部も相次いで全国大会出場を果たしてい...
※2023年10月2日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド千葉)▽FC東京U-18MF佐藤龍之介(→FC東京)GK小林将天(→FC東京)▽湘南ベルマーレ...
鹿児島城西のMF芹生は、身体の使い方が上手く、パスセンスも高い司令塔だ。写真:松尾祐希 今年のチームは攻撃陣にタレントが揃う “半端ない”FW大迫勇也(神戸)を擁して選手権で準優勝を果たしてから15年。鹿児島城西が虎視眈々と復権の機会を狙っている。 鹿児島の高校サッカーと言えば――。2000年代の前半までMF遠藤保仁(磐田)やMF松井大輔(YS横浜)らを輩出した鹿児島実がその名を轟かせた。 近年は神村学園が躍進し、昨年度は福田師王(ボルシアMG)やMF大迫塁(C大阪)を擁してベスト4まで勝ち上がったのは記憶に新しい。インターハイは6年連続、冬の選手権も昨年度まで6年連続で出場しており、今季から2種年代最高峰のU-18プレミアリーグ高円宮杯に参戦するまでになっている。 一方で鹿児島城西は前述の通り、2008年度の選手権で日本一にあと一歩まで迫り、以降も神村学園と切磋琢磨し...
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