[1.6 NEW BALANCE CUP決勝 帝京高 0-2 静岡学園高 時之栖裾野G]
“裏選手権”は静学が制す――。「2021 NEW BALANCE CUP」(通称:裏選手権)は6日午後、決勝を行い、静岡学園高(静岡)が2年ぶりの優勝を飾った。帝京高(東京)と対戦した静岡学園は、MF川谷凪(2年)とMF松永颯汰(2年)のゴールによって2-0で勝利。参加28校の頂点に立った。
静岡学園は前半5分、右SB栗山諒(2年)からMF小泉龍之介(2年)、MF菊池柊哉(2年)の両ボランチを経由して左SB野村海翔(2年)まで展開。そこから仕掛けにかかると、最後はMF古川陽介(2年)がカットインしながら上げたクロスを中央の川谷が頭でゴールへ突き刺した。
その後もFW持山匡佑(2年)、松永、古川、川谷のアタッカー陣や中盤、SBの選手たちが次々とドリブルで仕掛け、同サイドからしつこく攻めて帝京の守りをこじ開けようとする。
帝京はGK岸本悠将(2年)が至近距離からのヘディングシュートをストップするなど、ファインセーブを連発。先発11人が2年生の静岡学園に対し、1年生7人が先発した帝京は相手の個々の技術力の高さに苦戦しながらも、MF押川優希(1年)をはじめ各選手の球際の強度が高く、また連係して穴を塞ぐなど食い下がっていた。
それでも、指揮を執った齊藤興龍コーチが「今年の味がある。(それは)ゴールに対しての貪欲さ。テクニカルな部分をゴールに結びつける。『しつこいくらい』ゴールに迫っていく」と評する静岡学園は前半37分、帝京ゴールをこじ開ける。
CB三宅優翔(2年)、GK生島健太郎(2年)を交えてビルドアップ。そして大型CB伊東進之輔(2年)の縦パスを持山が収めて左からクロスを入れる。これはDFにクリアされたが、セカンドボールを古川が拾って繋ぐと、ドリブルで仕掛けた松永がこぼれ球を拾って強引なターンから右足シュートをゴール左へ叩き込んだ。
帝京は静岡学園の切り替え速い守備の前になかなか攻撃機会を増やすことができなかったが、それでも幾度か相手の守りを剥がして前進。2列目のMF福地亮介(2年)が前を向いて仕掛けるシーンがあったほか、U-15日本代表候補FW齊藤慈斗(1年)が相手の背後を狙い続けていた。
静岡学園は後半も立ち上がりに左サイドを切れ込んだ野村のラストパスから持山の放った1タッチシュートがクロスバーを直撃。直後にもMF玄理吾(2年)、持山が絡んでの崩しから川谷が決定的なシュートへ持ち込む。その後も、ボランチの菊池、玄のところでボールを奪い切ってしまう静岡学園がボールを支配し、個人技で攻めるシーンが続いた。
だが、帝京は前半に続いて後半もGK岸本が好守連発。後半は攻守に良い形が増えた帝京は、20分に福地のパスからMF狩野隆有(2年)が入れた右クロスをMF木田悠都(1年)がニアで合わせる。また39分には敵陣で相手のクリアを拾った狩野の右クロスからファーでフリーの左WB藤崎巧士(1年)が決定的な左足シュート。だが、枠を捉えず、2-0で静岡学園が勝利した。
静岡学園は内容にこだわりながら結果も勝ち取った。齊藤コーチは「(NEW BALANCE CUPで)良い相手とやれて自分たちの基準を作れた」とコメント。また、「(この大会では選手に対して)“表”では(全国高校)選手権がやっているからね、(彼らはどんなに)疲れていても、次の試合に向けて準備しているからね、と意識させることができるんです」。“裏選手権”の良さの一つは、同時期開催の全国高校選手権を意識しながら、連戦を戦うことができるところ。静岡学園の選手たちも目の前の試合に全力を注ぐこと、次の試合を見据えて万全の準備をすることの大切さを連戦の中で学んだ。
静岡学園は2年前の“裏選手権”で優勝。翌冬の全国高校選手権でも優勝している。伊東は「100回大会の選手権でもう一回優勝したい」。決勝を欠場したU-17日本代表MF清水和馬(2年)や下級生たちを交えた競争でさらにレベルアップし、1年後は“表”の選手権で日本一を掴み取る。
森田記者が推薦するMF長田叶羽(ガンバ大阪ユース、3年) 7月22日に開幕する夏のクラブユースチーム日本一を懸けた戦い、第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目プレーヤーを大特集!「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第1回は関西の高校生を中心に各カテゴリーを精力的に取材する森田将義記者による11名です。 森田記者「すでにトップチームに欠かせない戦力になりつつある広島ユースのMF中島洋太朗。6月の新潟戦でJ1デビューを果たした鹿島ユースのFW徳田誉。高3ながらもこの夏、海外に渡る熊本のFW道脇豊。今年はアカデミー出身の若い選手の飛躍が目を惹きますが、クラブユース選手権(U-18)には彼らに続く可能性を秘めた選手がまだまだ存在します。今回は夏の祭典を機にブレークを果たしてくれると期待し、見た試合でのインパクトが...
[4.14 プレミアリーグWEST第2節 静岡学園高 0-3 神戸U-18 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド(人工芝)] 相手が素晴らしいチームなのはわかっている。間違いなく攻撃的に来るであろうことも、容易に想像が付く。だからこそ、自分たちも引くつもりなんて毛頭ない。アグレッシブに打ち合って、その上で勝ち切ってやる。クリムゾンレッドの若武者たちは、勇敢な決意をハッキリと携えていたのだ。 「本当にこのリーグは難しいリーグなので、正直勝ててホッとしています。それも『こういうサッカーをしようよ』ということを、自分たちがある程度しっかり出した上で結果も付いてきたので、そこが凄く喜ばしいかなと思っています」(神戸U-18・安部雄大監督)。 真っ向からぶつかって3発を叩き込み、2試合目で掴んだ初白星。14日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024 WEST第2...
[10.12 国体少年男子1回戦 東京都 1-1(PK4-2)鹿児島県 OSAKO YUYA stadium] 東京都が“決勝戦”と位置づけていた一戦を突破した。対戦した鹿児島県はともにU-16日本代表のMF福島和毅(神村学園高1年)やFW大石脩斗(鹿児島城西高1年)を擁し、地元国体のために準備してきた注目チーム。この日は、800人の観衆が地元チームを後押ししていた。 だが、石川創人監督(東京農大一高)が「僕らは『ここが決勝戦だ』と言ってチームを作ってきた」という東京都が、強敵を上回る。技術力の高い選手の多い鹿児島県に対し、MF仲山獅恩(東京Vユース、1年)とMF鈴木楓(FC東京U-18、1年)中心にコミュニケーションを取って準備してきた守備で対抗。相手にバックパスを選択させたり、奪い取る回数を増やしていく。 鹿児島県の巧さの前に迫力のあるショートカウンターへ持ち込む回数は少な...
※2023年10月12日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽市立船橋FW郡司璃来(→清水エスパルス) ▽桐光学園MF齋藤俊輔(→水戸ホーリーホック) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド...
10番・長のゴールを称えるチームメイトたち。昌平は尚志を相手に逆転負けを喫した。写真:河野正 村松コーチが監督代行として指揮 埼玉・昌平高校サッカー部を全国屈指の強豪へ育て上げた藤島崇之監督が10月3日付で退任し、新体制に移行して最初の公式戦、高円宮杯JFA U-18プレミアリーグEASTが7日に行なわれ、昌平は尚志(福島)に1-2で逆転負けし、3連敗を喫した。村松明人コーチが監督代行として指揮を執った。 今季プレミアリーグに昇格したチーム同士の対戦。4-2-3-1の昌平は前半6分あたりからペースを握り出し、ボランチの土谷飛雅とトップ下の長準喜(ともに3年)を経由してリズミカルな攻撃を展開。13分、MF大谷湊斗(2年)が右から鋭く切れ込んでからの最終パスが尚志DFに当たり、そのこぼれ球を長が蹴り込んで先制した。 前節まで6試合連続無失点の尚志の堅陣をこじ開けたことで、昌平...
■代表決定日一覧 ▽北海道・東北北海道予選:11月12日青森県予選:11月5日岩手県予選:11月5日宮城県予選:11月5日秋田県予選:10月21日山形県予選:10月21日福島県予選:11月5日 ▽関東茨城県予選:11月12日栃木県予選:11月11日群馬県予選:11月12日埼玉県予選:11月14日千葉県予選:11月11日東京都A予選:11月11日東京都B予選:11月11日神奈川県予選:11月12日山梨県予選:11月11日 ▽北信越・東海長野県予選:11月11日新潟県予選:11月12日富山県予選:11月11日石川県予選:11月5日福井県予選:11月5日静岡県予選:11月11日愛知県予選:11月11日岐阜県予選:11月11日三重県予選:11月11日 ▽関西滋賀県予選:11月11日京都府予選:11月12日大阪府予選:11月11日兵庫県予選:11月12日奈良県予選:11月12日和歌山県...
※2023年10月5日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド千葉)▽FC東京U-18MF佐藤龍之介(→FC東京)GK小林将天(→FC東京)▽東京ヴェルディ...
高校サッカーの強豪、昌平高(埼玉)の藤島崇之監督が退任することが分かった。習志野高(千葉)、順天堂大出身の藤島監督は、07年に昌平の監督に就任。当時無名の私立校を短期間で3度のインターハイ3位、全国高校選手権8強、“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグEAST昇格など、全国有数の強豪校へ成長させた。 判断力、技術力の質の高い選手たちが繰り出す攻撃的なサッカーが話題となり、また、12年に創設した育成組織、FC LAVIDAとの中高一貫6年指導によって、選手育成でも注目される高校に。現在、7年連続でJリーガーを輩出中で、U-22日本代表FW小見洋太(新潟)やU-17日本代表MF山口豪太(1年)ら多数の年代別日本代表選手も育てている。また、藤島監督は日本高校選抜やU-18日本代表のコーチも務めた。 昌平は近年、男子サッカー部の活躍に続く形で他の運動部も相次いで全国大会出場を果たしてい...
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鹿児島城西のMF芹生は、身体の使い方が上手く、パスセンスも高い司令塔だ。写真:松尾祐希 今年のチームは攻撃陣にタレントが揃う “半端ない”FW大迫勇也(神戸)を擁して選手権で準優勝を果たしてから15年。鹿児島城西が虎視眈々と復権の機会を狙っている。 鹿児島の高校サッカーと言えば――。2000年代の前半までMF遠藤保仁(磐田)やMF松井大輔(YS横浜)らを輩出した鹿児島実がその名を轟かせた。 近年は神村学園が躍進し、昨年度は福田師王(ボルシアMG)やMF大迫塁(C大阪)を擁してベスト4まで勝ち上がったのは記憶に新しい。インターハイは6年連続、冬の選手権も昨年度まで6年連続で出場しており、今季から2種年代最高峰のU-18プレミアリーグ高円宮杯に参戦するまでになっている。 一方で鹿児島城西は前述の通り、2008年度の選手権で日本一にあと一歩まで迫り、以降も神村学園と切磋琢磨し...
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