「私は帝京へ行きたくて行ったわけじゃないんです」古沼貞雄×本田裕一郎の高校サッカー名将対談【前編】
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「てっぺんまで辿り着くまでにはいくつかの階段がある」ゼロから頂上まで上がっていく苦労とは?

 

対談を行なった元帝京高監督の古沼貞雄氏と元流経大柏高監督の本田裕一郎氏。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 

 今年もいよいよ高校サッカー選手権の季節が到来。99回目を数える伝統の大会を迎え、『サッカーダイジェストWeb』では優勝監督として大会の歴史に名を刻んだふたりの名将、元帝京高サッカー部監督の古沼貞雄氏と元流通経済大柏高サッカー部監督の本田裕一郎氏による対談を企画した。首都圏開催が始まった当初の選手権の雰囲気から、全国の強豪となるまでの苦労、指示に従わなかった教え子Jリーガーの話など、エピソード満載のクロストークとなった。

 

――◆――◆――

 

――高校サッカー選手権は今年度で99回目を迎えます(※インタビューは11月下旬に行なわれた)。やはり1974年の首都圏開催で大きく様変わりしたと聞きますが、当事者だった古沼先生は当時の雰囲気をどう感じていらっしゃいましたか?

 

「昭和52年度まで長年関西でやっていた大会を日本テレビが放送することになって、そのタイミングで首都圏に移ったんですが、どこの会場もものすごく人が入っていて私どももびっくりしましたよ。帝京は西が丘がホームグラウンドのようなもので、全校応援もあってもう満員の状態になった。大宮サッカー場にしても埼玉はサッカーが盛んですから、グラウンドにまでお客さんを座らせて試合をしていたんです。その大会で帝京はオール2年生で準決勝まで勝ち上がるんですが、試合の日に新宿のほうからバスで国立に向かっていくと、スタンドの上のほうまで人がいるのが見えて、これは凄いことになったと。そういうのが首都圏開催の始まりでしたね。

 

 結局、準決勝の浦和南戦は0-0からPK戦で負けて、勝った浦和南が静岡学園と5-4の死闘を演じて優勝するんですが、この年に高校サッカーが一気に盛り上がりましたよね。それで翌年、我々はもう国内に敵はいないだろうって言うんで、いろんなところから支援を受けて西ドイツへ遠征に行ったんです。何試合かしているうちに、向こうの人たちにも『お前たち、どこでこんなことを教わってきたんだ?』って言われてね(笑)。ドイツ人のクラマーさんという人からいろんな基本的なことを教わったんだと言ったら、我々のサッカーを褒めてくれましたよ。その年は5試合連続で完封して優勝。当時の週刊誌には帝京はサッカーをやるためにこんなことをやっている、なんていろいろ書かれてね。

 

高校サッカーが一段とハイレベルになっていった時期ではありましたね」

 

本田「私は古沼先生とは一世代離れていると思っているんですが、やっぱり振り返ってみると、先生たちの時代があって、そこが一番だったと思っているんですが、それを追っかけて追っかけてちょうど私が市原緑を指導していた頃は帝京全盛のころ。いまも東京では強いですが、そういうなかで先生の後ろを追いかけてきましたけど、その次に習志野に行った時は、新田先生という全国で二度優勝されている先生が転任されて2年ほど空いてしまった後でした。後継者がつながらなかったんです。それで私が行った時には県内でもベスト8に入るのも大変かなというところにいたのですが、そこからなんとか初めて1回全国優勝させてもらって。それで習志野に10年ぐらいいて、それから流通経済大柏に行った。その頃には先生も帝京を終えられた時期でしたので、先生の手助けも受けながら、選手権で初優勝できたんですね」

 

――やはり、高校のひとつのチームを強豪校につくり上げ、全国優勝に導くのは大変な道のりだと思います。強豪校になるまでには、どのような過程を経るのでしょうか。

 

本田「てっぺんまで辿り着くまでには、何回かの階段があると思うんですよね。ひとつはまったくサッカーになるの?という環境から。その次に県大会に出て、ベスト16や8に行けるようになる段階。その次に県内のベスト4や決勝まで行けるくらいのレベルになって、そこからさらに、全国のベスト16や8まで行って……そういう壁があると思うんですよね。

 

 多くの指導者の皆さんが聞きたいのは、ゼロからそこまでどうやって上がっていくのか、ということだと思うんだけど、やっぱりそれは鍛え上げるしかない。国内のいい選手を取れるなんていうのは夢だと思うんですけど、そんなレベルじゃなくて、地域の選手が入学してくる。その子たちを鍛えて、なんとか一段目を乗り越えて。乗り越えるためには、本当に叩き上げないといけない。もともと力がないし、自信もない子たちが入ってくるので、その子たちを鍛え上げて、一段目を超えていく。それもすごい大変だと思いますね。そこから、県内の8くらいになると、県内のめぼしい選手がちょっと目を向けてくれるようになる。そんな苦労がありましたかね」

 

「学校の先生が試合を見に来てくれるなんてありえないことだった」

 

――古沼先生にも同じようなご苦労はあったのでしょうか。

 

古沼「私はサッカーで特別な経験していないですから。私は昭和39年の東京オリンピックの年に教員になるんですが、帝京へ行きたくて行ったわけじゃないんです。日大の研究室にいた時に、たまたま縁があって日大の準付属だった帝京高校というところに行ってくれないかと言われて。その学校がサッカーに力を入れようとしているけど指導者がいないということで、ぜひサッカーの指導もしてほしいと言われて行ったんですね。

 

 1年目から部員は30人ちょっといたんだけど、試合の日に練習試合をやるからって言われて、見に行ったんです。そうしたら、学校の先生が試合を見に来てくれるなんてありえないことだったから、みんな喜んでいて、僕は学校でモテましたよ(笑)。『試合に勝ったら、先生おごってくれる?』なんて言われて、試合のたびにおごらされてね。そういう付き合いからやってきたんです。だから、まったくもってやんちゃ坊主で悪いことをする奴らばっかりで。ほっときゃ何をするか分からない。そういうところからですよ。

 

 スプーン一杯の砂糖を溶かすにも数十秒はかかるように、何事もそんなに簡単にはできはしない。ましてや日本一を目指したわけじゃないんです。東京で毎年優勝するためにはというので、いま本田先生が言ったようにね、集まってくる生徒がまず一生懸命やって、そして今年も春の大会で優勝したとなると、都内の中学生が少しは見向きもしてくれる。そうやってだんだんと力を付けていく。

 

 帝京高校から3、4キロ離れたところに大学の後輩が教えている高校があったんですが、よくそこで地方から来たチームと練習試合をやって『負けたら走って帰ってすぐ練習だ』なんて言いましたね。そういうのが“理不尽”の最初のところだったかもしれません。

 

 そうやって次第に強くなって優勝を意識するようになってきて、10年目に初優勝できた。優勝すると、今度はあの黄色いユニホームを着て国立の芝を踏むんだと言って夢を持って集まってくる。それがだんだん伝統に繋がっていくんです。そして勝ち続けるために、全国の高校でやっていないだろうことをいくつも採り入れましたから。

 

 まずうちはグランドが狭くて野球部もいるから練習が思いっきりできない。だから、朝は野球部の奴らが練習しないからって言うんで朝練を始めて。日本で朝練習なんか始めたのは一番初めでしょうね。3度目くらいの全国優勝をした時に選手が言うんですよね。『センタリングができないと、朝来て練習をさせられた』なんて。それがサッカー雑誌で取り上げられて、朝からどんな練習をしてるとか、知れ渡っていくわけですね。朝練習だけでなくて、今度は筋トレの時代に入っていって、西が丘の国立スポーツ科学センターで本格的に筋トレを取り入れて。それで春先に0-6くらいで負けた清水東に選手権で勝って優勝するんです。長谷川健太やら、武田修宏やら黄金世代の清水東にね。

 

 まあとにかくグラウンドが狭いから、よそのチームへ行って対外試合にもよく出かけました。そういうふうに強くなろうと思うと、人のやらないことを必然的にやっていくんですよね」

 

◆古沼貞雄(こぬま・さだお)
1939年生まれ、東京都出身。1964年に帝京高の教員となり、翌年よりサッカー部監督に就任。全国優勝は、選手権6回、インターハイ3回を数える。2003年で退任し、以降は東京Vユースや流経大柏でアドバイザーを務め、08年からは矢板中央のアドバイザーとして活躍している。

 

◆本田裕一郎(ほんだ・ゆういちろう)
1947年生まれ、静岡県出身。1975年に市原緑高のサッカー部監督に就任し、その後習志野高ではインターハイ優勝を経験。2001年に赴任した流経大柏高では、選手権、インターハイ、高円宮杯で通算5回の全国優勝を飾った。2020年からは国士舘高校でテクニカルアドバイザーを務めている。

 

取材協力●
競技の問屋合同会社
www.kyoginotonya.com

 

構成●編集部

 

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