プレミア中止の1年でも進化し続けて「高校年代のもう一つ上」へ――。日本サッカー協会は今月19日、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、高校年代最高峰のリーグ戦「高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2020」を中止すること、また2020年度限定の合同リーグの創設準備を始めたことを発表した。
合同リーグはプレミアリーグに所属する20チームが各地域のプリンスリーグに加わる形に。昨年のプレミアリーグファイナル覇者・青森山田高は、プリンスリーグ東北のチームと合同リーグを戦うことになりそうだ。
新主将のDF藤原優大(3年)は、新チーム発足後に「3冠を一番の目標においてシーズンを始めましたし、その中でプレミアというのは獲らないといけないタイトル」と語っていた。インターハイ、全国高校選手権、そしてプレミアリーグの3冠を目標に掲げ、まずはプレミアリーグで戦えるチームになることを目指してトレーニング。特に不動のレギュラーとして昨年の“高校年代真の日本一”を経験している藤原は、意識高く春を目指していた。
「自分が去年(プレミアリーグで)体感したものよりも上のものを要求していければ、去年よりも上の結果が出てくると思うので、そこを求めてやっています」。青森山田らしく、ボールを握る戦いも、カウンター主体の戦いも、セットプレーから得点を獲ることも全てができるチームへ。
「北の名門」にとって初の3冠という大目標があっただけに、インターハイ、プレミアリーグの中止は無念だろうが、「常にモチベーション高くしてトレーニングするのが山田のスタイル」(黒田剛監督)の青森山田はブレずに成長と、合同リーグでの勝利、そして選手権制覇を目指すはずだ。
藤原は今年、高体連で最注目とも言えるプレーヤーだ。J1の複数クラブが獲得を目指すCBは、全国レベルの相手との戦いでも試合を支配しているような印象を受ける。もちろん、まだまだ研ぎ澄ましていかなければならない部分は多い。それでも、本人も自信を持っている攻守両面におけるヘディングの強さや対人守備の強さに加え、ゴール前の局面を冷静かつ的確に封じる部分やゲームメーク力も兼ね備える藤原は、対戦相手を大いに悩ませそうだ。
藤原、そして青森山田にとって1月の選手権決勝で静岡学園高に喫した敗戦は糧となっている。藤原の先制ヘッドとMF武田英寿(現浦和)のPKによって前半33分までに2点を先取。全国決勝でも十分にその強さを見せつけていた。だが、前半アディショナルタイムの失点で相手の士気を高めてしまい、後半の2失点によって逆転負け。「悔しかったし、(黒田)監督の話でも静学戦のラスト10分の失点や、静学戦であんなにボールを持たれたこと、また静学戦で守備対応できなかったこととか、静岡学園戦が(自分たちのやるべきことの)一つの基準というか、そうなってきている」と説明する。それまで自分たちが徹底してきたことを、あの決勝では実行できなかった。
今年のチームは、あの敗戦から学んだことを活かし、自分たちがやるべきことを90分間やり抜く。藤原は「ああいう大舞台で経験したことをスタンドにいた人もいるんですけれども、出た人やベンチに入った人は体感した雰囲気だったり、緊張感を練習でも近づけながらやっていければいいし、やっていこうとみんなで話し合っているので、選手権の負けというのは自分たちにとって凄くプラスだったと思います」。新型コロナウイルスの影響でまだまだ難しい日常が続いているが、あの敗戦を忘れずに青森山田らしくモチベーションを高く維持して目の前の課題を一つ一つクリアするだけだ。
藤原自身もJクラブの練習参加を経験し、「あと1年でどれだけ近づけるか」をテーマに成長を目指している。プロの中に入ってやれることがあった一方、やれないことがあったことも確か。昨年のプレミアリーグや選手権決勝、そして練習参加で体感したことを常に自分の「基準」にしてレベルアップを繰り返していく。
「忘れかけた時に都度思い出して、『このままじゃダメだ』と一つひとつの質とか自分が上げていけばチームも上がって来る。1年間、高校年代のもう一つ上を意識してやっていければ良いと思います」。高校年代のもう一つ上のレベルに達してプロ入りすること。今季、唯一の全国タイトルがかかる選手権で自分と青森山田が過ごしてきた一年の成果を示す。
[5.24 インターハイ鹿児島県予選決勝 神村学園高 3-1 鹿児島城西高 OSAKO YUYA stadium] OBのFW大迫勇也(現神戸)とも比較される注目ストライカーは、自身3度目の夏もインターハイに出場することができなかった。鹿児島城西高FW大石脩斗(3年=太陽スポーツクラブU-15出身)は鹿児島県予選準決勝までの4試合で7得点。だが、決勝はシュートゼロに終わり、1-3で敗れる結果となった。 入りの良かった立ち上がりに左サイドでFKを獲得したほか、前線でボールを収めてチームの仕掛けに結びつけたり、ロングスローに競り勝ったりするシーンもあった。だが、強い追い風の中で戦った前半はフィードが大石の頭上を越えてしまうことが多く、後半も普段に比べると大石が競る回数の少ない展開に。「あまり活かされてない感じはありました」。相手3バックに監視されている状況でなかなか輝きを放つことができ...

森田記者が推薦するMF長田叶羽(ガンバ大阪ユース、3年) 7月22日に開幕する夏のクラブユースチーム日本一を懸けた戦い、第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会の注目プレーヤーを大特集!「クラセン注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター各氏に紹介してもらいます。第1回は関西の高校生を中心に各カテゴリーを精力的に取材する森田将義記者による11名です。 森田記者「すでにトップチームに欠かせない戦力になりつつある広島ユースのMF中島洋太朗。6月の新潟戦でJ1デビューを果たした鹿島ユースのFW徳田誉。高3ながらもこの夏、海外に渡る熊本のFW道脇豊。今年はアカデミー出身の若い選手の飛躍が目を惹きますが、クラブユース選手権(U-18)には彼らに続く可能性を秘めた選手がまだまだ存在します。今回は夏の祭典を機にブレークを果たしてくれると期待し、見た試合でのインパクトが...

[4.14 プレミアリーグWEST第2節 静岡学園高 0-3 神戸U-18 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド(人工芝)] 相手が素晴らしいチームなのはわかっている。間違いなく攻撃的に来るであろうことも、容易に想像が付く。だからこそ、自分たちも引くつもりなんて毛頭ない。アグレッシブに打ち合って、その上で勝ち切ってやる。クリムゾンレッドの若武者たちは、勇敢な決意をハッキリと携えていたのだ。 「本当にこのリーグは難しいリーグなので、正直勝ててホッとしています。それも『こういうサッカーをしようよ』ということを、自分たちがある程度しっかり出した上で結果も付いてきたので、そこが凄く喜ばしいかなと思っています」(神戸U-18・安部雄大監督)。 真っ向からぶつかって3発を叩き込み、2試合目で掴んだ初白星。14日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2024 WEST第2...

[10.12 国体少年男子1回戦 東京都 1-1(PK4-2)鹿児島県 OSAKO YUYA stadium] 東京都が“決勝戦”と位置づけていた一戦を突破した。対戦した鹿児島県はともにU-16日本代表のMF福島和毅(神村学園高1年)やFW大石脩斗(鹿児島城西高1年)を擁し、地元国体のために準備してきた注目チーム。この日は、800人の観衆が地元チームを後押ししていた。 だが、石川創人監督(東京農大一高)が「僕らは『ここが決勝戦だ』と言ってチームを作ってきた」という東京都が、強敵を上回る。技術力の高い選手の多い鹿児島県に対し、MF仲山獅恩(東京Vユース、1年)とMF鈴木楓(FC東京U-18、1年)中心にコミュニケーションを取って準備してきた守備で対抗。相手にバックパスを選択させたり、奪い取る回数を増やしていく。 鹿児島県の巧さの前に迫力のあるショートカウンターへ持ち込む回数は少な...

※2023年10月12日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽市立船橋FW郡司璃来(→清水エスパルス) ▽桐光学園MF齋藤俊輔(→水戸ホーリーホック) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド...

10番・長のゴールを称えるチームメイトたち。昌平は尚志を相手に逆転負けを喫した。写真:河野正 村松コーチが監督代行として指揮 埼玉・昌平高校サッカー部を全国屈指の強豪へ育て上げた藤島崇之監督が10月3日付で退任し、新体制に移行して最初の公式戦、高円宮杯JFA U-18プレミアリーグEASTが7日に行なわれ、昌平は尚志(福島)に1-2で逆転負けし、3連敗を喫した。村松明人コーチが監督代行として指揮を執った。 今季プレミアリーグに昇格したチーム同士の対戦。4-2-3-1の昌平は前半6分あたりからペースを握り出し、ボランチの土谷飛雅とトップ下の長準喜(ともに3年)を経由してリズミカルな攻撃を展開。13分、MF大谷湊斗(2年)が右から鋭く切れ込んでからの最終パスが尚志DFに当たり、そのこぼれ球を長が蹴り込んで先制した。 前節まで6試合連続無失点の尚志の堅陣をこじ開けたことで、昌平...

■代表決定日一覧 ▽北海道・東北北海道予選:11月12日青森県予選:11月5日岩手県予選:11月5日宮城県予選:11月5日秋田県予選:10月21日山形県予選:10月21日福島県予選:11月5日 ▽関東茨城県予選:11月12日栃木県予選:11月11日群馬県予選:11月12日埼玉県予選:11月14日千葉県予選:11月11日東京都A予選:11月11日東京都B予選:11月11日神奈川県予選:11月12日山梨県予選:11月11日 ▽北信越・東海長野県予選:11月11日新潟県予選:11月12日富山県予選:11月11日石川県予選:11月5日福井県予選:11月5日静岡県予選:11月11日愛知県予選:11月11日岐阜県予選:11月11日三重県予選:11月11日 ▽関西滋賀県予選:11月11日京都府予選:11月12日大阪府予選:11月11日兵庫県予選:11月12日奈良県予選:11月12日和歌山県...

※2023年10月5日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド千葉)▽FC東京U-18MF佐藤龍之介(→FC東京)GK小林将天(→FC東京)▽東京ヴェルディ...

高校サッカーの強豪、昌平高(埼玉)の藤島崇之監督が退任することが分かった。習志野高(千葉)、順天堂大出身の藤島監督は、07年に昌平の監督に就任。当時無名の私立校を短期間で3度のインターハイ3位、全国高校選手権8強、“高校年代最高峰のリーグ戦”プレミアリーグEAST昇格など、全国有数の強豪校へ成長させた。 判断力、技術力の質の高い選手たちが繰り出す攻撃的なサッカーが話題となり、また、12年に創設した育成組織、FC LAVIDAとの中高一貫6年指導によって、選手育成でも注目される高校に。現在、7年連続でJリーガーを輩出中で、U-22日本代表FW小見洋太(新潟)やU-17日本代表MF山口豪太(1年)ら多数の年代別日本代表選手も育てている。また、藤島監督は日本高校選抜やU-18日本代表のコーチも務めた。 昌平は近年、男子サッカー部の活躍に続く形で他の運動部も相次いで全国大会出場を果たしてい...

※2023年10月2日時点 【高体連】▽帝京DF梅木怜(→FC今治)MF横山夢樹(→FC今治) ▽興國MF國武勇斗(→奈良クラブ)MF宮原勇太(→グールニクザブジェ) ▽飯塚DF藤井葉大(→ファジアーノ岡山) ▽大津MF碇明日麻(→水戸ホーリーホック) ▽宮崎日大DF松下衣舞希(→横浜FC) ▽神村学園FW西丸道人(→ベガルタ仙台) ▽鹿児島城西MF芹生海翔(→藤枝MYFC) 【Jクラブユース】▽北海道コンサドーレ札幌U-18FW出間思努(→北海道コンサドーレ札幌) ▽モンテディオ山形ユースGK上林大誠(→モンテディオ山形)DF千葉虎士(→モンテディオ山形)▽浦和レッドダイヤモンズユースMF早川隼平(→浦和レッドダイヤモンズ)▽ジェフユナイテッド千葉U-18DF谷田壮志朗(→ジェフユナイテッド千葉)▽FC東京U-18MF佐藤龍之介(→FC東京)GK小林将天(→FC東京)▽湘南ベルマーレ...



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