全国高校サッカー得点王の染野唯月「楽しくプレーして勝つ」
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染野唯月(福島・尚志3年)は、第97回全国高校サッカー選手権(2018年12月、19年1月、埼玉など開催)で5得点を挙げて、得点王に輝いた。一躍注目株となったが、FWとしてプレーし始めたのは高校に入ってからだ。2年間での急成長することができたその秘訣(ひけつ)や、新キャプテンとしての目標を聞いた。

 

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ハットトリックを成功
 

染野は、2年生で参加した高校選手権での準決勝・青森山田戦で脚光を浴びた。同大会で優勝を果たした強豪相手に、ハットトリック。特に2点目は「自分が得意なドリブルから切り返しのシュート」から決めるなど、潜在能力を存分に見せつけた。

 

しかし、試合はPK戦の末に敗戦。「自分が4点目を奪えていれば」と振り返る。「チームを勝たせられるゴール」にならなかった悔しさの方が強かったという。

 

高校からFWに
 

エースとしての自覚を感じさせるが、実は生まれついてのストライカーではない。もともとボランチだったが、高校入学を機にFWにポジション変更した。「最初は動き方がまったく分からないし、ボランチ以上にマークが密集してくる」と戸惑いもあったが、徐々に中盤のころに磨いたキックセンス、そして巧みな技術を生かし始めた。

 

「高いレベルの相手になると、素早く相手が詰めてきます。そこでうまく切り返せれば、シュートチャンスを作れると選手権前に気づき、試合で使えるようになりました」

 

目指すは全国制覇
 

世代別日本代表や高校選抜に選ばれるなど、忙しい日々を送っている。それでも強度の高い練習中に笑顔をのぞかせることがあった。「楽しくプレーした上で勝つ、それが大事だと思っています。試合ではチーム全体が勝ちたい気持ちが強くなりすぎて、固さが出てしまうことがあります。そこでキャプテンとして全体に声掛けして、いいプレーをして勝てるように導きたいと思います」

 

新チームは3月のサニックス杯で優勝するなど、幸先の良いスタートを切った。しかしそれで満足していない。「高円宮杯プレミアリーグでの上位進出、そしてインターハイ、選手権では今度こそ優勝、全国制覇したいです」と目標を掲げる。

 

Q&A 洋楽聞いて集中力UP


Q 憧れの選手は?
A サッカーを始めたころから好きなのはロナウジーニョ(元バルセロナなど)で、ドリブルの切り返しなどを学びました。今は大迫勇也選手(ブレーメン)のポストプレーなども参考にしています。

 

Q 自身の性格を分析すると?
A 普段の生活とサッカーは切り離して考えるタイプです。

 

Q オフのリラックス方法、集中力を高める方法は?
A 寝ることが大好きです(笑)。時にはチームメートと遊びに行くこともありますよ。あとは洋楽を聴くことですね。特に試合前、集中力を高めるためのルーティンになっています。

 

Q 好きな教科は?
A 日本史です。暗記するのが楽しいんです!

 

そめの・いつき 2001年9月12日。茨城県生まれ。城ノ内中卒、鹿島アントラーズつくばジュニアユース出身。5歳のころからサッカーを始め、今年2月にはU―18日本代表のスペイン遠征にも招集された。178センチ、63キロ。

 

 

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