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橋岡大樹が今語る東京五輪生き残り、浦和レッズを背負う覚悟
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浦和レッズでプロ3年目を迎えるMF橋岡大樹には大きな期待が懸かっている。1年目から頭角を現わすと、昨シーズンは序盤の負傷を乗り越え、東京五輪世代の主力としても存在感をグンと高めた。東京五輪まで残り半年。本大会生き残りへの意気込み、生え抜きとして浦和を背負う覚悟を聞いた。

レッズを背負う覚悟は常に持っている

――昨シーズンを振り返ると、昨年5月は守備の要として注目されていたU-20W杯を負傷で欠場しました。
「肉離れと言っても最初は間に合うんじゃないかなと思っていました。みんなからは『怪我したの?』『間に合うの?』と連絡が来ていて。検査の後に『大丈夫ではなさそう』と伝えた時に、年上だった自分がいなくなって、(瀬古)歩夢が引っ張っていってくれました」

――当時は同世代の活躍をどう見ていました?
「あの時期はU-20W杯もあったし、コパ・アメリカにも僕たちの世代が招集された。両大会でみんなが活躍している姿を見て、早くサッカーがしたかったです。復帰したら絶対に負けたくないという気持ちが大きくなっていました」

――影山ジャパンではセンターバックが定位置でしたが、代表でも浦和でも右ウイングバックが主戦場になっています。このポジションとどう向き合っていますか?
「元々はセンターバックなので、右ウイングバックをやることは難しいと周りに思われていると思うし、僕自身も最初は不安もありましたが、チャレンジして徐々にやれることが増えてきている部分では凄く楽しんでいます。やりがいのあるポジションですし、4バックだったらセンターバックとサイドバック、3バックだったらウイングバックと3枚のセンターバックが出来る。オプションを持っていれば将来的にも幅が広がると思う。酒井宏樹選手の動画を見たりしています」

――昨シーズンは自分自身も成長を感じたのでは?
「1年目からウイングバックでプレーしていて、2年目は攻撃の部分がガラッと変わってきたと自分の中でも感じるし、もっともっと成長できたらいいと思います」

――第28節清水戦のアシストのようにクロスボールが進化しているようですね。
「クロスはずっとうまくなりたくて練習していました。清水戦はその一本だけでしたが、クロスをあげることによって多くアクションが起きると思うので、クロスを入れる回数を増やそうと意識しています。練習でつかんだことが試合でも徐々に出てきていると思います」

――攻撃面に成長が見える中で、逆に課題としているのはどんな部分?
「いっぱいあります(笑) サイドでボールを持った時に縦に仕掛けるだけではなく、中に切れ込んでシュートを打つとか、クロスの上げ方とか、いろんなオプションをどんどん増やしていければ。サイドでプレーするアイディア、引き出しを増やしていきたいです。サイドでもっと相手が嫌がるプレーをして、味方にとってはやりやすいプレーができたらいいと思います」

――シーズン中にはうまくいかない試合もあると思いますが、その後はどう立て直しているんですか?
「自分のミスがあったり、この試合はダメだったりとなると、次の試合は絶対に頑張ろうと…。良い時と悪い時って、難しいんですけど、調子がいい時期が続くと準備の部分で疎かになっていくこともあった。でもプロとして、どんな状況でも継続しないといけない。浦和の先輩で言えば阿部勇樹選手を見ていたら毎回継続して、どんなに調子が良くても同じことをしていたし、継続することがどれほど大事なのか、改めて実感しました」

――ベテラン選手が多い浦和では若手の立場とはいえ、橋岡選手は生え抜きの選手としても、自分がクラブを背負うというような覚悟は持っていますか?
「やっぱり浦和レッズはいろんな人から注目を浴びる偉大なチームですし、浦和レッズを背負っていく選手になるのはそんなに甘いことじゃないと思う。歴代で言ったら阿部(勇樹)選手だったり、槙野(智章)選手だったり、代表クラスの選手たち。長谷部(誠)選手は若い頃でしたけど、こうやって偉大な選手たちが浦和を背負ってきているので、プレッシャーというか、不安な気持ちになることもありますけど、それでもやっぱり浦和を背負っていく覚悟は常に持っています。

 若いからと言ってみんなに何も言えないようではダメだし、若くてもキャプテンをやるくらいの気持ちでやらないと今後の浦和を背負っていく人にはなれないと思う。そのくらいの気持ちでやっていけたらいいなと思います。1年目よりもその気持ちは強くなりました」


――新しいアウェイユニフォームは日本の国旗をイメージした浦和レッズのオリジナルレッドが入った白・赤・白のデザインになっていますが、着てみた印象は?
「赤のパンツは浦和に来てから履いたことがなかったのでカッコいいなと思います」

――浦和、鹿島、広島の3クラブが史上初めて共通コンセプトで製作されています。
「なかなかない試みなので新鮮ですね。今年はすごくスポーツやサッカー界に対して注目が集まると思うので、このユニフォームを着てアウェイに駆けつけてくれるファン・サポーターの皆さんに勝利を見せられるように頑張ります」

絶対にチャンスをつかみとりたい

――東京五輪世代の代表チームでは自分が求められている役割をどう捉えていますか?
「僕の役割は若くてフレッシュなところも求められると思うので、闘争心を出してプレーすること。誰よりも戦うとか、誰よりも走るとか、そういうところは求められていると思いますし、意識しています」

――本大会に出場するイメージは?
「凄く難しいのは、広島合宿のコロンビア戦(19年11月17日)で少し思ったことがあって。東京五輪もそうなるんですが、ホームだからこそプレッシャーが大きいというのは感じました。海外遠征や国際試合は経験してきたんですけど、アウェイの時は観客に日本人が多くないので。あまり国民の声を感じなかったんですけど、ホームになると注目度が増すし、絶対に勝ってほしいと思って来てくれる人たちがたくさんいるので、その中での一つひとつのプレーというのは軽いものじゃないなと感じました。ただ、一つひとつの場面でミスしちゃいけないという気持ちになってしまうと難しい。それはコロンビア戦で感じて、それでもどんどんチャレンジして、まずは自分たちが精一杯戦うことが一番。惑わされることなく、しっかりホーム感を楽しみながらプレーできたらいいなと思います」

――継続して東京五輪代表の活動に招集されています。本大会の18人に生き残るために、現在の意気込みを聞かせてください。
「アンダーの日本代表、東京五輪世代の代表にずっと入っていなかったらそんなに強く思えなかったと思うんです、東京五輪に対して。でも、これくらい続けて選ばれていたら可能性が十分にあるということだと思うので、そうなったらやっぱりこのチャンスを絶対につかまないといけない。東京で開催される五輪は一生に一度だと思うし、その意味でも絶対にチャンスをつかみとりたいという気持ちは大きいです。ずっと呼ばれている分、出場したい気持ちは大きくなっています」

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