ザンクト・パウリのホーム、ミラントーア・シュタディオンのゴールライン脇でウォーミングアップに励んでいた宮市亮は、3人目の交代選手としてチームメイトのボリス・タシュチーがヨス・ルフカイ監督から呼ばれると、ピッチ方向へ目を向けながら静かにベンチへと戻っていった。長谷部誠、鎌田大地を擁するアイントラハト・フランクフルトとのDFBポカール(ドイツカップ戦)2回戦で、彼は出場機会を与えられなかった。
「先々週の試合で打撲して(ブンデスリーガ2部第10節・ダルムシュタット戦)、次の試合(同第11節・ハイデンハイム戦)はちょっと出場したんですけども、明後日も試合があるので、監督は『ローテーションしていく』とミーティングで言っていた。だから、(今日は出場できなかったが)週末に出られたらなとは思いますけども」
険しく厳しいプロサッカー人生。宮市は、ケガとの戦いを強いられてきた。2010年の冬にアーセナル(イングランド)と4年契約を結んで勇躍欧州へ飛び立ってから約9年の歳月で、左足首捻挫、右肩負傷、右足首靭帯損傷、左ハムストリング損傷と、常にどこかの箇所を痛めていた。2015年6月、アーセナルとの契約が解除されてフリーの身になった彼は新天地へと赴く。それはドイツ北部のハンブルクを本拠とし、髑髏(ドクロ)のシンボルマークを掲げる熱狂的なサポーターを有するザンクト・パウリだった。
しかしチーム加入から1か月後に出場した親善試合で左足前十字靭帯を断裂して約10か月の離脱を余儀なくされると、その後も右脚肉離れ、脳震盪などに苛まれ、2017年6月には再び右足前十字靭帯断裂の大けがを負ってしまう。結局ザンクト・パウリに加入してから4シーズンの成績は公式戦出場49試合7得点・2アシスト。文字通り苦悩の日々が続いた。
■「初めてこれだけ充実したシーズン」
そんな宮市が、今季2019-2020シーズンで素晴らしいスタートを切った。今季着任したルフカイ監督の信頼を受け、主に右サイドで重要な役目を担い、開幕から公式戦11試合連続で先発フル出場を果たす。
「本当に、サッカー選手になって初めて、これだけ充実したシーズンを過ごせているのかなと。試合にもコンスタントに出られていますし、ケガなく、このまま1年やっていきたいなと思います」
ダルムシュタット戦で負った打撲は幸い症状が軽く、翌節のハイデンハイム戦で途中出場し、フランクフルト戦でもベンチ入りした。今の彼に焦燥の念は感じられない。達観した表情で話を紡ぐ。
「本当に、今までいろいろなことがあったというか、ケガをたくさんしてきましたけども、なんて言うんですかね、今はサッカーができる喜びを身に染みて感じています。毎日毎日、日々サッカーができることに感謝して、結果は後から付いてくるものだと思うので、あまり先を見ている感じはないですね」
プロサッカー選手は試合に出場し続けることで過酷なシーズンを戦う体力を身に着けていく。かつての宮市はそのルーティーンを与えられなかったが、今の彼には落ち着きを保てる環境がある。
「フィットネス的にもだいぶ変わってきました。昨シーズンに初めて試合で使われたときは55分くらいで足が攣っていたので、そこから比べるとだいぶ良くなったと思います。試合に使ってもらっているので、1週間のリズムも自分の中で整理できるようになってきました。ケガをする前よりもスピード自体は上がっているとも思います。やっぱり僕の武器はスピードなので、それをチームに還元できればいいかなと思います」
■夢はまだ見ない…
今季の宮市はサイドバックを任されることもある。未知のポジションだが、本人はその役割を意義深く受け止めている。
「1対1の競い合いでも行けるようになりましたし、守備ができるようになってきたかなとは思いますね」
それでも、何度も絶望の縁に立たされてきた彼は、主力として貢献する現状を至極冷静に捉えている。
「本当に長年、プロになってからいろいろな経験、苦しい思いをしてきたので。そういうところのコントロールは自分なりにはできているかな。試合に出してもらっていると欲が出やすいんですけども、そこをぐっと抑える。僕は欲が出るとプレーが空回りしてしまうタイプなので、欲を出さずにというか。自分ができることにフォーカスしてやっていければ、結果は自ずと付いてくる。しっかり毎日、やるべきことをやるだけだと思っています」
どんな困難に直面しても決して挫けなかった。サッカーへの想いを繋ぎ止められた理由は、幾つもある。
「もちろんサッカー選手ですから、ケガはつきものではありますしね。本当に、そうですね……このままでは終われないという思いもありました。また、ファンもそうですし、家族もそうですし、こんなに歩けない状態になっても、まだ僕のことを信じてくれる人がいた。『まだ、お前はできるぞ!』と言ってくれた人がたくさんいたんです。それを含めて、今、もう一度ピッチに立って、試合に出られている。そういう人たちのためにも、しっかりプレーして僕がやれることをやっていきたいですね。それにザンクト・パウリに対しても、これだけ2回、3回と大ケガをして、それでも(2021年6月まで)契約延長をしてもらって、すごく恩があります」
その先の夢は、まだ見ない。それでも少年の頃から憧れた舞台に思い焦がれることはある。
「日本代表については、代表(チーム)が決めることというか、しっかり見てもらえるようなプレーを続けたいと思いますけども……。選ばれるならば、今すぐにでも行きたいですよ。もちろん、それは日本人として、代表は行きたいです。でも、それでもやっぱり、あまり先を見すぎず、欲を出し過ぎず(笑)」
不出場に終わったフランクフルト戦後に10分以上も取材対応してくれた彼は、こちらが『長々と(対応をしていただき)ありがとうございます』と声をかけると、「こちらこそ、また、よろしくお願いします」と言って頭を下げ、すでに誰もいなくなったミックスゾーンを静かに去っていった。謙虚で慎ましやかなその背中にはしかし、揺るぎない、気高き情熱の炎が映し出されていた。
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