青森山田・黒田剛監督「全国の強豪チームに勝つためにはまだまだ力を付けなければいけない」
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 令和3年度全国高校サッカーインターハイ青森県予選の決勝戦が行われ、大会21連覇を果たした“絶対王者”青森山田。インターハイの出場を決め、まずは“三冠”の挑戦権を手にした高校年代屈指のチームを率いる黒田剛監督に、話をうかがった。

 

ーーインターハイという舞台は、青森山田というチームにとってどういった大会なのでしょうか?

 

 選手たちも、このインターハイを含めた三冠というのをひとつの目標として掲げているので、揺るぎなく向かっていかなければならない大会だと思います。

 

 高体連の戦いにはユースなどと違うサッカーが見られるので、どういったサッカーにもしっかり対応していきたいと思っています。

 

ーー決勝の相手は野辺地西ということで、戦い方としてどういった部分に注意されたのでしょうか?

 

 やはりリスタートやカウンターですね。このトランジッションのところやリスタートを含めて、ハプニングが起こり得るシチュエーションが多くなればなるほどリスクは高くなりますから。その点は気を付けていました。

 

ーーその中で、PKで先制点が入りましたが前半の入りの部分などはいかがだったでしょうか?

 

 良くも悪くもなかったかなという感じでしたけれども、やはりボールを蹴ってくる相手だったので、事故が起こることは警戒していました。FW渡邊の(GKと)1対1になった場面で、もっと冷静に決められれば試合も順調に進められたのかなと思います。やはり決めるところはしっかり決めないとダメだなと思いますね。

 

ーープレミアEASTでも7連勝中ですがチームの完成度という点ではいかがでしょうか?

 

 これからのトレーニングによってどこまで伸びるのかは、私たちも期待しているところですね。伸びるのか伸びないのか、彼らがどれくらい奮起してやってくれるかにかかっていると思うんですけれども、もうひと回り伸びてくれないと、全国優勝というのはそんなに簡単なことではありませんし、三冠など取れるわけはありません。全国の強豪チームに勝つためには、まだまだ力を付けなければいけないなと思っています。

 

ーーインターハイでの戦い方で何か気をつけていることなどはありますでしょうか?

 

 まずやっぱり暑いので熱中症というか熱対策も含めてスタミナを落とさないように注意することと、70分ゲームですので、一度ハプニングが起こってしまうと守り切られてしまうことも考えられますので、そういった戦い方や入り方、無駄な失点をしないなどに注意したいと思っています。

 

ーー松木選手は1年の時からチームを引っ張ってきた選手だと思いますが、キャプテンとしてどんな働きに期待したいと思っていますでしょうか?

 

 彼はブレることなくチームのリーダーシップを取ってプレーしてくれています。頼もしい存在です。MF宇野禅斗とうまく連携しながら中盤でボールを奪ったり、配球したり、いいコンビネーションでやってくれていると思うので、その辺りをしっかりやってくれればと思います。

 

ーー監督として、今年のチームはどんなチームにしたいと思っていますでしょうか?

 

 例年よりも精神的にタフなチームだと思いますし、リスタートでも堅守速攻でもつなぐこともバランス良くできるチームでもあるので、さらにそれぞれスキルアップを図ることと、どんなチームであっても怯むことなく戦える、闘志をむき出しにしながらもクオリティを備えたチームにしたいと思います。

 

ーー「精神的にタフ」というのは経験豊富な選手が多いということでしょうか?

 

 そうですね。青森山田中出身の選手がスタメンに5人いるということもそうですし、チームワークも良くまとまりもあって、個人個人に発言力があって、試合中に言い合うこともありますけれど、それはチームが強くなるためにお互いがやっていることなので、そういう部分も含めてタフだなとは思いますね。いい意味で、日常の生活から緊張感を持ってやっていますので、責任感なども強い選手が多いですね。

 

ーー今大会を通じての収穫というのはどういった部分だと思いますでしょうか?

 

 収穫というと難しいですが、プレミアで得た収穫を大会に活かして行けたらと思っているところですね。この大会は最低のノルマというか無失点で突破すること、それを達成することに意義があると考えていました。

 

 ただ、今日みたいな決めるところでしっかり決めないと大変なことになるとか、全国に行けば、(野辺地西のように)どんどん蹴ってくるチームも多少なりとも出てくるとは思いますので、いろいろなタイプの相手と戦えることが成長につながることだと思っています。

 

ーープレミアではなかなか出番の無かった選手が結果を出していますが、選手のプレー時間を確保できたというのは良かった点だったでしょうか?

 

 トップチームは(インハイ予選は)2試合目なので、そう考えるとセカンドチームの試合は多かったですね。プレーする時間が多かったのが良かったということではなく、インターハイは選手登録が17名になるので、セカンドチームの選手のプレーを見て状態の確認ができたことは良かったですね。選手選考ができましたし、セカンドチームの選手がインハイのメンバーに入れるかどうかのテストマッチになっていたので、そこを見切れたというのは良かったと思います。

 

ーーインターハイは8月に開催されるので暑さ対策なども注意しなければならないと思いますが?

 

 インターハイには毎年出場しても、なかなか暑さには慣れるものでもないので正直難しいところですね。水分補給といった熱中症対策などはやっていますが、本当にどうしたらいいのか、逆に皆さんに聞きたいくらいで(笑)。暑い中でも良いプレーができるように上手くトレーニングするしかないのかなと思っています。

 

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