首位川崎U-18も撃破! いま全国トップクラスの強さを誇る昌平、注目の1・2年生コンビが躍動!
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FCラヴィーダ出身のふたりが前線のホットラインを形成

 

 延期となっていたプリンスリーグ関東4節・昌平vs川崎フロンターレU-18の一戦が6月5日、昌平高グラウンドで行なわれた。これまで4戦全勝の首位・川崎U-18に対し、こちらも3戦で2勝1分けと負けなしの昌平がどう挑むかに注目が集まったが、この重要な一戦で躍動したのは、前線で起用される1、2年生の『ラヴィーダコンビ』だった。

 

 1年生ながら1トップに君臨するFW小田晄平と、昨年は唯一の1年生レギュラーを張り、須藤直輝(鹿島アントラーズ)から10番を引きついだMF荒井悠汰は、昌平の下部組織にあたるFCラヴィーダ出身。中学時代から意思疎通ができている縦関係のホットラインが、開始早々の1分にいきなりその力を見せつけた。

 

 左サイドで荒井がボールを持ち、前を向いた瞬間、「普段の練習から『俺がボールを持ったら動き出せ』と言われていた」と小田が語ったように、自分をマークしていた相手の左CBの浅岡飛夢が荒井の方に目を向けたのを確認して、裏のスペースに走り込んだ。

 

「小田が相手の背後をとっていたので通すだけだった」と、荒井から糸を引くようなスルーパスが届くと、小田は鮮やかなファーストタッチからGKの動きをよく見てゴール左隅に流し込んだ。

 

 このゴールで勢いづいた昌平は、19分に再び小田がファインゴールを突き刺す。右サイド深い位置から仕掛けてペナルティエリア内に入ると、ゴールへの角度は厳しかったが、「試合前にボランチの井野文太君から『今日は思い切って足を振っていけ』と言われていたので、いつもならパスを選択しているのですが、GKもニアポストに寄っていたのでファーを思い切り狙いました」と迷わず右足を一閃。ボールは弾丸ライナーでGK青山海を破り、逆サイドネットに文字通り突き刺さった。

 

 2点のリードを奪った昌平は、前半終了間際に川崎U-18のエース五十嵐太陽にカットインから豪快な一撃を浴びるが、後半立ち上がりの50分に右サイドを突破したDF本間温士の折り返しを受けたMF平原隆暉が倒されてPKを獲得。これをキャプテンのDF篠田大輝が冷静に沈めて、再び突き放した。

 

 ここから川崎U-18の強度の高いプレーで主導権を握られるシーンもあったが、小田と荒井は前線からの果敢なプレッシングで守備の急先鋒となり続けた。2人とも後半の接触プレーの影響で途中交代となったが、チームは87分に再び1点差に迫られるも、後半アディショナルタイムに平原が相手のミスを突いて4点目を叩き込んで、4−2の勝利。川崎の無敗を止めて、5位から2位へと浮上した。

 

「責任を負わせることでより成長をしてくれると思う」と藤島監督も期待する10番荒井

 

 矢板中央戦でのプリンス初ゴールから、一気にゴール数を3に増やした小田は、試合を追うごとにコンディションが上がっているのが分かる。空中戦の強さとスピードを併せ持ち、ポストプレーと裏抜けをバランス良く駆使してゴールにアプローチしていく。U-16日本代表にも選ばれるなど、成長著しい彼が結果を出してきているのは、チームにとって大きな追い風だ。

 

 そして新10番の荒井は、「最初は平原さんが10番をつけると思っていたので驚いた」と戸惑いを見せたが、今ではその番号に恥じないプレーを見せている。

 

 もともとはサイドが主戦場だが、よりプレッシャーが激しく、スペースもない場所でどう輝けるかを日々模索しながら、何度もドリブルやチャレンジパスをトライする姿がこの試合でもあった。成功率はまだ本人が望むものではないが、その探究心こそ、「悠汰はサッカーに対してどこまでも貪欲。より責任を負わせることでより成長をしてくれると思う」と、藤島崇之監督が彼に10番を託した所以でもある。

 

 成長真っ只中にある前線の2人のタレントがより強固な結びつきを見せた時、チームはさらに1ランク上のステージに入っていくだろう。現時点でも全国的に見てもトップクラスにある昌平のサッカー。その伸びしろの大きな一端を、彼らが握っていると言っても過言ではない。

 

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

 

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