「自分たちは走ってナンボ」。ハードワーク徹底した鳥栖U-18が東福岡との“プレミア対決”で快勝
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[10.11 スーパープリンスリーグ九州第1節 東福岡高 0-2 鳥栖U-18 東福岡高G] 

 

 高円宮杯 JFA U‐18 サッカースーパープリンスリーグ2020 九州は11日、延期されていたAパート第1節の東福岡高(福岡)対サガン鳥栖U-18(佐賀)戦を行い、試合序盤の2ゴールを守り切った鳥栖U-18が2-0で勝利した。

 

「元サガン鳥栖の選手もいるし、(本来ならばともに参戦していた)プレミア勢の東福岡と対戦できるのは良い機会。『絶対に東福岡には負けたくない』とチーム全員で話をしていた」。2種登録選手としてトップチームでも出場するU-19日本代表候補DF中野伸哉(2年)の言葉通り、鳥栖がこの一戦に懸ける想いは強かった。鳥栖U-18から、東福岡へと“移籍”したDF千代島瞬(3年)が「相手の方が勝ちたいという気持ちが強かったように感じた」と振り返った通り、立ち上がりからテンション高く試合に挑んだ鳥栖が主導権を握って試合を進めた。

 

 失点を避けるため、序盤はスローテンポでボールを回したが、グラウンドに慣れてからは、「自分たちの良さであるハードワークしながらゴールに進んでいくやり方を出そうと考えた」(FW兒玉澪王斗、3年)。突破力に秀でた左のMF相良竜之介(3年)と中野、兒玉が積極的にサイドから押し込んだが、より効果的だったのは押し込んだ後のプレーだ。

 

 ボールダッシュ後に自陣からのビルドアップを狙う東福岡に対し、「自分たちは走ってナンボ。サガン鳥栖といえば走るチームなので、絶対にそこでは負けたくない」(兒玉)と高い位置からのハイプレスを徹底した。

 

 前半14分には右サイド高い位置で相手のミスを誘うと、ゴール前にこぼれたボールをFW田中禅(3年)がスライディングで合わせて先制。続く15分にも中央で相手攻撃をインターセプトした兒玉のパスから、U-16日本代表MF楢原慶輝(1年)がミドルシュートを叩き込み、東福岡を突き放した。

 

 苦しい展開を強いられた東福岡も時間の経過と共に選手同士の距離感やパスピードを改善。後半はMF上田瑞季(3年)や松永響(3年)の展開からU-17日本代表MF青木俊輔(3年)がサイドを仕掛ける場面が増えた。

 

 後半40分には、左CKを千代島が頭で合わせたが相手DFに当たりゴールとはならず、そのまま試合終了の笛を聴くことになった。試合後、「試合の入りで失点してしまい、自分たちのペースに持ち込めなかった。後半になって徐々にペースを掴めたけど、決め切る力がなかった。逆転まで持ち込めるチームにならなければいけない」と上田が肩を落としたのに対し、鳥栖は”仮想・プレミア”の一戦をモノにし、収穫十分。中野は「ベンチが良い声を掛けてくれいたのが大きかった。みんなで戦って掴んだ勝利だと思う。来年のプレミアは今日みたいな厳しいゲームばかりになると思うので、今日は良い経験ができた」と口にした。

 

 今年の鳥栖は新型コロナ感染拡大の影響を受け、思い通りに活動できない期間が続いた。練習試合すらままならず、9月に始まったスーパープリンスリーグは「練習してきたことがどれだけできるのか試す場でもあった」(兒玉)。序盤の2試合は白星が奪えなかったが、以降は3連勝を果たせたのは練習の成果と言えるだろう。

 

 先行きが見えない中でも、前向きに練習に取り組めたのはトップチームで活躍する先輩たちの存在が見逃せない。田中智宗監督はこう口にする。「昨年まで一緒にやっていた大畑歩夢、松岡大起、本田風智だけでなく、チームメイトの中野もスタメンで出ている。寮で一緒に暮らしている樋口雄太や石井快征も出ている全員が『自分も』という気持ちを強く持って、やってくれている。僕らも育成型クラブとしてやっていく上で、一人でも多くの選手をトップチームに上げるのが使命」。「ユースだけでなく、トップチームにも絡めているのは大きい。今年はユースの試合が大幅に減り、試合で活躍するのはトップチームしかないと思えたから、練習から頑張れた。今後もユースでしっかりやることが上でやっていくために必要だと思うので、続けて頑張っていきたい」と続けるのは中野だ。今季の残り試合はわずかだが、トップチームで活躍するためにU-18の選手は奮闘を続ける。

 

(取材・文 森田将義)

 

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