【令和2年度青森県高等学校夏季サッカー競技大会】青森山田DF藤原優大(3年)_絶対に折れない、隙を見せない「山田の柱」
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後半15分、青森山田高CB藤原優大主将がPKを決めて2-0

 

[7.26 青森県高校夏季競技大会決勝 青森山田高 4-0 八戸学院野辺地西高 青森山田高G]

 

 藤原優大は“折れない”――。今月16日に21年シーズンから浦和レッズへの加入内定したことを発表。青森山田高のU-18日本代表CB藤原優大主将(3年)は注目の進路が決まってから最初の大会で大いに「違い」を示して、チームを県制覇へと導いた。

 

 この日対戦した八戸学院野辺地西高はGK鈴木奏汰主将(3年)のロングキックなどで青森山田陣内でのプレー回数を増やし、ロングスロー、またCKなどでゴール前のシーンを作り出そうとしていた。複数のドリブラーも擁し、一発の可能性のある攻撃。だが、青森山田相手にはゴールをこじ開ける以前にシュートへ持ち込むこともできなかった。

 

 特に存在感を示していたのが、藤原だ。空中戦の回数が増える展開の中、一段階高い位置からヘッドを連発。大きく跳ね返したり、味方に繋げたりするなど、セカンドボールを拾って連続攻撃しようとする相手の狙いを実現させなかった。

 

「ヘディングは中学生の時から『これだけは絶対に負けない』と磨いてきた武器だったので、それを今日発揮できたのかなと思います。絶対に自分はヘディングで負けられないですし、『誇り』『責任』を持ってやっています」

 

 誇りと責任。彼は自分が折られることが、相手を勢いづかせ、青森山田に悪影響を及ぼすことを十分に理解して戦っている。絶対の自信を持つヘディングだけでなく、1対1の強さも、カバーリングなど判断の部分でも自分が負ける訳にはいかない。

 

「自分が負けたらキャプテンとしてもそうですし、プロとしても来年から職業としてやらせてもらう立場としてもそうですし、負けてしまったら相手に『勝てるんじゃないか』と思われてしまう。少しでも隙を見せない。『ここだったら無理だな』と思わせるのが自分の役割。責任を持ってやっています」と藤原。その責任感を示すように、CBとしてリスク回避を優先しながら、自分のところからはヘディング、1対1でも攻略されることなく守り切った。

 

 青森山田の黒田剛監督が「高校でトップレベル。プロでも通用するレベルに水準を上げてきている」と信頼するCBは、こだわっていた無失点での勝利。加えて、攻撃面でも勝利に貢献した。

 

 なかなか2点目が奪えずに迎えた後半15分には、MF安斎颯馬(3年)が獲得したPKを右足でゴール。藤原は18年度全国高校選手権準決勝・尚志高戦で1年生ながら5番目のキッカーを任された選手だ。今年一年間、PKキッカーを任されている藤原は「大きい舞台でも監督に経験させてもらっているので、自分の財産になっている。自分が一つのキックで点を積み重ねるか積み重ねないか、本当に大事なキックになってくると思うので、それを背負っている分、本当に『自分が絶対に決めるんだ』という気持ちで蹴っています」という気持ちのこもったキックでチームを勝利へ近づけた。

 

 進路が決まり、これからは浦和の名も背負っていくことになる。「『青森山田の藤原優大』から『浦和レッズの藤原優大』へ名前も変わっていくと思いますし、プロになったら個人として名前を売って行くことは本当に大事なことだと思っています。(プロ入りで満足するのではなく)自分がどう成長するか。妥協はないですし、こだわってやっています。慢心を捨てて、チームのためにやっていきたい」。周囲の評価に一喜一憂することなく、ひたすらに個人、チームの成長を目指し続ける。

 

 藤原には先輩のような人間性も身につけたいという思いがある。浦和と札幌に進路が絞られたが、両クラブの素晴らしさに悩み、決断まで多くの時間を要した。青森山田の1学年上の先輩で、今季から浦和へ加入したMF武田英寿に相談。「浦和レッズに勧誘する訳でもなく、コンサドーレに行くなとも言われることなく、自分の人生を豊かにするために相談に乗ってくれました。『オマエが行きたいところにいけば良い』と。素晴らしい先輩だなと思っています」。武田は自身や所属クラブの損得ではなく、藤原の将来を第一に考えてアドバイスしてくれた。

 

「そういう存在になりたければなれるものでもない。あの人の性格がそうさせていると思う。あの性格は自分に影響を与えていますし、一人の人間としてああなりたいと思っています」。同じく2学年の先輩の札幌MF檀崎竜孔も何より藤原のことを考えて相談に乗ってくれたという。

 

 藤原は、自分の進路を決める上で2人の先輩の人間としての魅力を再確認。人間性の大切さを実感し、自分もプレーヤーとしてだけでなく、人間としてももっともっと成長したいという思いを抱いた。練習、試合、ピッチ外の姿含めて大人な印象を受ける藤原だが、青森山田の先輩たちのような人間により近づき、その上で“絶対に折れない”CBとしてタイトルを獲得し、高校を卒業する。 

 

(取材・文 吉田太郎)

 

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